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新しいお墓を建てるA:西大寺共同墓地
2021/05/22


ゴールデンウィークを挟んで随分と間が空いてしまいましたが、前回からお伝えしている施工事例の続きです。
弊社から車で五分、非常に近い地元墓地のひとつ、西大寺共同墓地での仕事です。
タイトルにありますように、新しいお墓を建てるという作業がメインの工事です。
加えて、巻石のリフォームもいたします。
リフォーム工事を伴う新規建墓工事というわけですね。
ありがたいことです。
前の記事ではまず現場をご覧いただき、また巻石の解体組み直しを行ないますので、隣接区画との境界の確認を行なった、といったところまでご報告していました。
今回からはいよいよ実作業となります。
まずは組み直しのために、一旦巻石を解体いたします。
写真一枚目が、巻石を解体撤去したところです。
巻石を撤去した下に見えているのは、基礎ではなく、間知石(けんちいし)の天端です。
間知石については前回少し触れましたが、お城の石垣を思わせるような石組みと考えていただければいいかと思います。
ゴツゴツした石肌の石を組んだところが土台となり、その上に延石を据えて巻石とする、というのがよくなされる使い方です。
ちなみにこれも前回簡単にご説明したことですが、細長い柱状に切削した石が延石、延石を四角く組んだ全体が巻石、さらに巻石と間知石を組み合わせた総体を外柵とここでは呼ぶことにしております。
しかし用語は必ずしも一定しているわけではないので、多少の振れ幅はあることはご理解いただければと思います。
閑話休題、上のように巻石を解体しますと、次に取り掛かるのは掃除です。
巻石は間知石の上にセメントで据えられているわけですが、古いセメントのガラなどをハツって取っていきます。
土やほこりなどももちろん払って、間知石の天端をきれいにした上で、あらためてセメントで石を固定するわけです。
正確には、セメントと砂を混合して水を混ぜた、「バサ」と呼んでいるものを使います。
いわゆるモルタルほど水分を含まないものです。
巻石を組み直したところが次の写真二枚目です。
やや陰になって見えにくいですが、ちゃんと四方には補強用のステンレス金具も取り付けられています。
ところで、新規で金具を追加した場合は、現場用のボードにも施工項目のひとつとして必ず記入し、写真を撮るのですが、今回ボードに書かれているのは「巻石復元」のみです。
というのもこちらの区画、最初からステンレス金具があった巻石だったからです。
アンカーと金具はハメ殺しの使い捨てではないので、よほど曲がったりしていない限り、ネジを緩めてやれば再利用が利きます。
今回も無事に使い直しができたというわけです。
さて、この次は区画の内側に納骨室を入れていく、という段取りになるのですが、また少し長くなってきました。
このあたりで稿を改め、続きは次回ということにしたいと思います。
