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墓所リフォーム・新規霊標工事B完成:来迎寺
2021/04/20
このところお伝えしている、東九条町の来迎寺さんというお寺の墓地での工事の続きです。
墓所区画の後ろ半分にお祀りされていた古い石塔を撤去し、そのスペースにメインの石塔を移動させた上で、墓所の手前側に新しい霊標を設置する、というリフォーム作業です。
前回の記事では、古墓を撤去したところに納骨室を作り、移動させる石塔を解体した、というところまでご報告しておりました。
今回はその流れで、石塔の復元から新規霊標の設置、完成までをお伝えいたします。
まず下台の上に、お馴染みの免震パッドを施工します。
写真一枚目です。
われわれに限らず、どこの石屋さんにも普及していることと思います。
新規で建てる石塔の場合に限らず、今回のように既存の石塔に追加で付けることもできます。
重要なのは、写真にみられるように台石の天端がきれいに水平に切られていることです。
古い石塔なんかですと、上の乗る方の石の底が真っ直ぐ切られておらず、それに合わせて台石の天端も凹んでいたりすることがあります。
そのような場合は持ち帰って切る、といった加工を施さないと免震パッドを入れることはできません。
ですので、既存石塔の場合はケースバイケースですね。
まずはご相談ください。
閑話休題、上のように免震パッドを挟みつつ、石塔を復元していきます。
それが一段落しましたら、次は霊標です。
墓所の正面向かって右手側に霊標台を据え付けます。
写真二枚目をご覧ください。
一番下に板石を置き、その上に二個一組の、下駄と呼ばれる台石を乗せます。
この下駄の上に霊標本体が乗ることになるわけです。
下駄から突き出して見えるのは、ステンレスの芯棒です。
霊標施工ではお馴染みですね。
これは下駄および下の板石も貫通して、区画に刺さっています。
霊標本体にも位置を合わせて穴が開けてあり、下駄の上に乗せるときは、このステンレス棒を通すイメージで設置するわけです。
霊標が何かの拍子に倒れたりすることがないように、という工夫でして、「転倒防止施工」と呼んでいます。
もちろん、あらゆる転倒を防ぐことを保証するわけではありませんし、もたれて体重をかけたりしてはいけませんよ。
あくまでひとつの工夫です。
さて、ここまで作業が進みますと、残すところあとわずか、これまたお馴染みの草の生えにくい土を施工してまいります。
水で締めて、乾くと堅く締まり、雑草を寄せ付けにくくなるというものです。
これも100%メンテナンスフリーの雑草対策を保証するものではありませんが、お墓参りの際の雑草取りなど、日常のお墓のお手入れは格段に楽になること請け合いです。
最後に新しい玉砂利を敷きますと、工事完了となります。
写真三枚目です。
1尺1寸角の大きな石塔をセットバックしたことで、墓所全体がすっきりとキレイになりました。
古墓をお祀りした歴史あるお墓の形もいいですが、リフォーム後はモダンな印象になっています。
お参りもしやすくなったことかと存じます。
これにて来迎寺さんでの墓所リフォーム工事および新規霊標の設置工事、完成です。