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墓地の種類@:公営霊園
2020/09/28

前の記事で、ひとくちに墓地と言っても、いろいろな分類があるということを説明申し上げました。
具体的には、霊園・寺墓地・共同墓地という三種類が、とりわけ関西では大きな区分になると思います。
それぞれの墓地の違い、特徴などについても、前の記事で少しは触れたのですが、それだけではどうも中途半端でして、あらためて記事を書くと申し上げておりました。
今回はその第一弾として、公営霊園と呼ばれる墓地を取り上げてみたいと思います。
いわゆる霊園は主に二種類に分けられます。
公営霊園と民営霊園です。
今回ピックアップします公営霊園とはその名の通り、地方自治体が運営している墓地のことです。
奈良市営寺山霊苑、東京都立八柱霊園といったものがそうですね。
写真は奈良市営霊園の標準的な区画です。
「墓地、埋葬等に関する法律」をはじめとしまして、現代の日本における墓地についての公的な理念としましては、地域住民へのサービスとして地方公共団体によって運営されるのが望ましい、ということに一応なっていますので、名実ともに最もオフィシャルな墓地形態ということになるでしょう。
公営霊園の特徴は、なんといっても行政を背負っていますので、信用が高く、それと相まって人気も高いという点にあるかと思います。
東京を筆頭とする大都市部を中心としまして、使用者募集がかかれば応募が殺到して、抽選になることも珍しくありません。
その代わり、誰でも応募できるわけではなく、その霊園が運営されている自治体の住民であることに加え、現にお骨を手元に持っていることなどが応募条件となったりすることもあります。
募集も年間通じて門戸を開いているわけではなく、特定の時期に限って使用者募集の告知がなされる、というところが多いと思います。
ここが民営霊園をはじめ、その他の墓地と一番違う点かもしれません。
ちなみに奈良市ですと例年、11月が市営霊園の使用者募集月でして、ホームページや「奈良市民だより」に情報が掲載されます。
公営ですので、使用者の宗派を問わないところがほぼすべてでしょう。
特定の寺院との檀家付き合いなどには、昨今ではどうしても面倒というイメージがついてまわるようで、そういった煩わしさから解放されているという印象もあるのかもしれません。
また、地域によっては永代使用料など民営霊園とそう変わらないところも少なくありませんし、民営の方がさまざまな選択肢を豊富に揃えていることが多いのですが、公営霊園は比較的安いというイメージもあるのだと思います。
ともあれ、運営主体のしっかりした墓地で、宗派不問のきちんとした墓所が欲しい、という方にとっては、理想的な選択肢としてまず検討されるのが公営霊園だと言えるのかもしれません。
次回は民営霊園を取り上げます。
