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お墓の建て方G:法要篇
2020/07/04

長らくご説明してきました「お墓の建て方」も、末広がりの第八回で一応の最終回ということになります。
一から作るお墓、ということで、まずお墓の敷地(区画)のことから巻石のこと、そして石塔のことまで、いろいろ基本的なことを解説というか、ご紹介してまいりました。
区画は準備され、巻石も設置され、石種や形や文字彫刻の内容も決まって、いよいよ石塔が立つことになりました、、と仮定しまして、今回取り上げるのは最後に必要な段階、つまり法要です。
ひとまず最も多いであろう仏教式でご説明するとしまして、お墓が立ちましたら、「開眼法要」というものを行なうことになります。
開眼とは眼を開くと書きますが、たとえば奈良の大仏ができたときにも、最後に眼を書き入れる開眼法要が行なわれました。
これはもちろん、ただ眼を書くというだけではなく、できあがったものに魂を入れる象徴的な行為というわけですね。
それに倣って、完成したお墓に魂を入れる儀式も、開眼法要と呼んでいます。
仏作って魂入れず、というような諺もありますが、最後の一手にして最も大事な段階です。
これ、宗旨宗派によっていろんなやり方があるんだと思います。
同じ仏教でも、浄土真宗では霊魂の存在を認めないので、少なくとも公式には「魂を入れる」というような表現はしないと思いますし、キリスト教式や神道式の儀式があることはもちろんです。
基本的には、お寺であればご自身が檀家となっておられるお寺の住職さんとか、キリスト教であれば教会の神父さんないし牧師さんなどに尋ねていただくのが、最も間違いないと思います。
で、開眼法要の日時が決まりましたら、ご希望に応じて弊社もお手伝いに参ります。
われわれが何か宗教的な儀式を行なうわけではありません。
ただ、お骨がある場合は、そのお骨をお墓に入れたりしますし、あるいはお供え物を置く台だとか、香炉をはじめとして法要に必要な道具類も持って伺います。
雨の日や日差しの強い真夏であれば、日除け雨除けにパラソルを準備したりもします。
関西の場合、今のお墓というのは、水鉢を動かすと納骨穴があらわれる構造になっているので、どなたでも仕組さえ知っていれば納骨は可能ですが、石はやはり重いですし、ふとした拍子に欠けてしまったりということもあるので、お手伝いがあった方が確かかとは思います。
関東式ですと、納骨室を開けるのに大きめの拝石を動かさなければいけない場合が多いので、専門業者がお手伝いする必要はさらに大きいようです。
故人の一周忌などが重なる場合は、ご自宅の仏壇の前で法要をされてから、墓地に移動する、というケースもしばしばあります。
こうして開眼法要が済みますと、お墓が本当の意味で完成したということになります。
以後は「お墓を作る」段階ではなく、「お墓を維持する」段階に入っていくわけですね。
というわけで「お墓の建て方」もひとまず終了ということになるわけですが、まだまだ言い残したことも多いというか、実際お墓を検討し始めてみると、やはりわからないということは多々出てくるだろうと想像されます。
いつも申し上げているように、一定の基本ラインや雛形があっても、お墓の仕事というのはケースバイケース、一件ごとのオーダーメイド、一期一会のお付き合いとなるからです。
完全なマニュアルというものはあり得ません。
これまでの記事に書いた以上の具体的なご相談になりましたら、電話でもメールでも構いませんので、どうか直接お尋ねください。
お客様それぞれの事情に即してお答えいたします。
お墓のご相談は、どうかお気軽に池渕石材まで。
お待ちしております。
