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巻石リフォーム工事と洋型墓石の建墓B:五条西山共同墓地
2019/10/16


このところお伝えしている、五条西山共同墓地での工事の続きです。
五条西山共同墓地は弊社から車で五分、唐招提寺からも近くという立地の、近隣で最大規模の共同墓地です。
そちらの現場で、元あった巻石を一旦すべて解体、復元した上で、区画内に新しい洋型石塔を建てるという作業になります。
前の記事では、巻石の復元が完了した、というところまでご報告しました。
次は早速にも石塔に取り掛かる、と行きたいところなんですが、当ブログをご覧の皆様であれば、その前にすべき作業があることは重々ご承知でしょう。
そう、納骨室の設置です。
お墓というのはなんと言っても、基本的には亡くなった方の遺骨(昔であれば遺体)を納めるところですので、そのための構造というのは、ある意味で墓石本体よりも大事と言えるほどです。
というわけで、巻石を据え直した区画の内側に、今度は納骨室を入れる準備をします。
このあたりの工程も、当ブログではお馴染みですね。
まず納骨室の部材が置かれるべき場所に合わせて、配置した杭を打ち込みます。
次のその上にメッシュ筋とクラッシャーを施工し、基礎とします。
さらにその上に、納骨室をセメントで固定して一段落となります。
写真一枚目がそれです。
区画の内寸ほぼいっぱいいっぱい、パツンパツンといった感じになっていますね。
いわゆる和型石塔の納骨室ですと、奥行方向が長い、いわば縦型になることが多いのですが、これはおおよそ正方形ですね。
納骨室として使用されている石材は大谷石(おおやいし)です。
栃木県は宇都宮市の郊外で採れる軟石で、このようなお墓の納骨室だけでなく、住宅の塀や門柱など、建築材としてもいろんな用途で使われています。
花崗岩に比べると、軽くて加工しやすく、扱いやすいのが特徴です。
また耐熱性に優れていますので、昔ならば焼却炉の材料としてよく使われましたし、最近ではピザ窯なんかに利用されることも多いようです。
石窯ピザなんて聞くと、それだけで魅力的な響きがありますよね。
さて仕事の話に戻りますと、こうして組んだ納骨室の中央の空間に、やがてお骨が安置されるようになるわけです。
納骨室ができましたら、いよいよ石塔そのものの作業に取り組むことができます。
まずはこの大谷石の上に芝台を組みます。
写真二枚目です。
これまでにご紹介してきた洋型の芝台というと、一個ものの石でできていることも多かったと思うのですが、今回はサイズのこともあり、和型石塔の芝台と同様の四ツ石になっています。
洋型墓石というと、一般には相対的に「横長」の形状のものが多いのですが、これは芝台もかなり正方形に近い形状をしていますね。
やや珍しい型ではないかと思います。
さてさてこれが最終的にはどのような形になるのか。
今回も少し長くなりましたので、稿を改め、次の記事で完成までご報告したいと思います。
