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職人さんのインド旅行記D
2019/02/08



ちょっと前からお伝えしている、職人さんのインド旅行記です。
一応前回の記事で一段落ではあるのですが、今回はいわば番外編ということで、エローラ石窟群についてまとめてご紹介してみたいと思います。
なお、本稿はウィキペディアの「エローラ石窟群」のページに大いに依拠していますので、詳しく知りたい方はむしろそっちを読んでもらった方がいいかもしれません(笑)
まず最初に写真一枚目をご覧ください。
エローラってこんな雰囲気のところです。
写真でちょっと見ただけでも迫力がすごいですね。
写っている人と比べてもらうと、サイズ感が何となくわかります。
エローラのあたりは地質的にはデカントラップの一部で、玄武岩が広がっているそうです。
そんな玄武岩の大地の垂直な崖の一角に彫られているのが、この石窟群です。
時代的には、おおよそ5世紀から10世紀という広がりで、仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教という三つの大宗教が混在しています。
5世紀というと、インドにおいて仏教はもうほとんど下火になりかかっていた頃かと思います。
5〜7世紀の石窟群が仏教遺跡だそうですが、ついでヒンドゥー教、ジャイナ教の順で新しくなっていくみたいです。
それぞれが同時に存在していた時期ってあったんですかね。
また、後からここに来た宗教は、他宗教のものだからといって、壊そうとしたりせず尊重したからこそ今に至るまで保存されているということですよね。
なにか、悠久の歴史を貫く大らかさといったものを感じても、そう見当違いじゃないんじゃないかと思ったりします。
ちなみに、もちろん世界遺産です。
それも1983年というかなり初期の段階で登録されています。
それだけ早い時期から、その文化的意義が世界的に認められていたということですね。
写真二枚目・三枚目がエローラの彫刻です。
すいません、ぶっちゃけどれが何だか、私にはよくわかりません。。
そんな体たらくでエローラの紹介なんぞするな、とお叱りを受けてしかるべきだと思いますが……。
しかしなんとなく、いずれも歴史的意義、宗教的意義、美的意義の高いものだろうということはわかります。
エローラには全部で34の石窟があり、中には完成まで100年を要したものもあったということです。
脈々と続けられる人類の営為、といったものをそのまんま形象化したのがこの文化遺産である、というような言い方もできるでしょう。
もう一度、ここを訪れた職人さんの言葉を借りますと、
「エローラは圧巻です。写真でも文字でも伝えきれない。アンコールワットとは違う感動です」
「石の仕事する者も以外の人も岩盤の山から何世代にもわたって完成させた宗教の底力を感じる。そして風化と共に、人々を惹きつける遺産になって行く。そんな究極の場所の一つです」
ということになります。
やはりその場に行って、実際に目にした者にしかわからない感動というのはあるのでしょうね。
上のメールを受け取りまして、純粋にうらやましくなったのを記憶しています。
実際に旅したわけでもない私が言うのもなんですが、このエローラ石窟群というのは絶対に行く価値大ですね。
インド旅行をご計画の折には、是非旅程に組み込んでみられては、と思います。
この一連の記事でご紹介していて、インドという国への興味をわたし自身あらためてかき立てられました。
