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2024-03-05
今回ご紹介するのは、新しいお墓の建立工事です。
既に巻石が設置されている区画に、洋型墓石を建てさせていただきます。
最初に現場を拝見したところ、かなり巻石の状態が悪かったので、その解体組み直しも行ないます。
というわけで、巻石リフォーム工事を伴う新規建墓工事となりますね。
ありがたいことです。
現場となる墓地は、お馴染みの五条西山共同墓地です。
弊社から車で五分、世界遺産の唐招提寺に近く、丘陵上の墓地の上からは垂仁天皇陵を眺めることもできるという好立地の墓地です。
では、現場区画をご案内しましょう。
次のような墓所です。
一坪半ほどの大きさの区画です。
内側に建てられている石の札には、お施主さんの名前が刻まれています。
最初、夏場に来た時はかなり草が生えていましたが、冬場では枯れた色を見せています。
さて、先ほど巻石の状態がかなり悪いと申し上げました。
これは単に傾いているとか、緩みが見られるということではないんですね。
極論ですが、巻石が傾いているだけなら、見栄えは悪くなりますが、その区画に石塔を建てること自体は問題ありません。
ただ今回は、写真をご覧いただいただけでも、中の土が随分と痩せていることがおわかりになると思います。
これは、巻石を据えているコンクリの一部に穴が開いて、中の土が徐々に流れ出しているという状態です。
土が流れるということは、つまりは地盤が少しずつ削られていっているわけで、そういった状態の墓所に石塔を建てても、地盤の不安定さは将来的な傾きの原因になります。
そこでこういった場合、土の流出を防ぐために最低限のリフォーム工事は必要になるわけです。
幸い、お施主さんにご説明申し上げるとご理解いただけましたので、巻石については解体組み直し工事をご用命いただくことになりました。
前置きが長くなりましたが、以上のような前提のもと、巻石のリフォーム工事を施した上で、新規石塔を建立いたします。
そこで早速現場作業ですが、まずは延石の解体工事からですね。
巻石を構成している各部材をひとつずつ、慎重に外して解体していきます。
写真は一通りの解体作業が済んだ段階です。
なにやら楕円形の穴がいくつか見えるのは、巻石の下に置かれていたコンクリートブロックです。
こちらの区画、正面と裏とで地面にかなり高さの違いがありまして、正面では巻石の足元が埋まるくらいなのですが、裏は地面が急激に低くなって、大袈裟にいえば崖状になっており、そのため正面と同じ高さで延石を組もうと思うと、足元が浮き上がってしまうので、その下に支えのブロックを入れている、ということです。
今回はこのブロックは解体せず、その上に延石を組み直します。
まずは足元を支える基礎杭を打ち込んでいきます。
上の写真のように杭を並べます。
ちなみに向かって右奥が区画正面、左手前が区画裏です。
正面にはくり階段がありますので、杭は多めです。
逆に今回の場合、裏には基礎コンクリブロックがあるので、そちら側には杭を打ちません。
さて、上のように並べた杭を下まで打ち込みますと、今度はその上にクラッシャー(砕石)を敷き、鉄筋をレール状に組みましたら、その上に解体した延石をセメントで据え付け、巻石を復元していきます。
これまたいつものように、くり階段の両脇とか区画の四隅であるとか、石同士が接する要所要所には、内側からステンレスの金具を取り付けて補強します。
くり階段付きの一段式巻石の場合、使用する金具は全部で6組ということになりますね。
そしてかなり土が痩せているので、新しい土も補充します。
先にも触れましたように、極端に土が痩せるというのは、巻石のどこかに穴ができて、雨など降るたびにそこから土が少しずつ流出しているということが可能性としては一番考えられますので、こちらの巻石リフォーム工事はその補修という意味合いが最も大きいものでした。
ところで今回こちらの区画に建立する墓石は、日本のお墓として普通にイメージされるいわゆる「和型」ではなく、洋型墓石です。
「洋型」というのは定義があるわけではなく、和型が垂直方向に背が高い、いわば縦長なのに対して、どちらかというと横長のものが多いです。
といっても形や細かい部分の意匠は非常に様々で、要は従来型の和型の枠に収まりきらない形をすべて「洋型」と総称しているようなところがあります。
さらに個性的な形状のものは、「デザイン型」と呼ばれることもあって、一律ではないのですが……。
ひとつ言えるのは、お墓というのはオーダーメイドですので、無茶なデザインではなく石で作れる範囲のものであれば、お客様の希望に沿ったものを作ることができますし、和型石塔でも従来のものからこの部分を変えてほしい、ちょっと背を普通より高くしてほしい、といったご要望もお伺いすることができます。
繰り返しますが、お墓はオーダーメイドです、というのは強調しておきたいところですね。
では建墓作業に入ってまいりますが、いきなり石塔を据えたりするわけではないという、これもいつものことです。
というのも、まずは石塔の地下、お骨を納めるための納骨室を組む必要があるからです。
段取りとしては、墓石が立つ場所に合わせて掘り方を行ない、そこに基礎杭を打ち込みます。
さらにその上にクラッシャー(砕石)を敷いてメッシュ筋を施工し、白御影石の石棺をセメントで固定します。
標準的な和型石塔の場合、納骨室はもう少し前後に長いイメージになりますが、洋型墓石は比較的横長ですので、納骨室も左右に長くなります。
大事なご先祖様のお骨を安置するところですので、納骨室内にはきれいな砂を敷きます。
据え付けられた納骨室の周囲に盛られているのは、新しい土です。
今回は特に、元から区画内の土がかなり流れて痩せている状態でしたので、多めに補充することになります。
この際に大事なのは、土をよく締め固めておくことです。
土が緩いままですと、それが墓石傾きの原因にもなりかねませんので。
さて、土を入れ終わりましたら、いよいよ建碑に移ります。
まずは納骨室の上に下台を置きます。
これもいつもながら、下台というのは墓石の中で最も大きな部材ですので、これを扱う時が一番緊張感が走る時ですね。
上のように無事に据われば、もう問題はありませんが。
天端の四方に置かれた白いものは、いつも使っております地震対策の免震パッドです。
下台の上に上台を乗せ、さらにその上に竿石を乗せるという順になりますので、上台の上にも免震パッドが挟まれます。
作業がここまで進むといよいよ完成間近といった感じになります。
あとは仕上げ作業を残すばかり。
石塔本体の前に香炉、水鉢、花立等を設置し、先ほど土を入れた区画内は、普通の土の上に草の生えにくい土を施工します。
たっぷりの水を入れて転圧をかけ、水が引くと堅くなるというものです。
雑草が根を下ろしにくくなるので、お墓参りの際の草むしりなんかはかなり楽になります。
さらに花筒など、ステンレス製品を入れます。
洋型墓石の場合、線香立てではなく、寝かせて置くタイプの線香皿を使用することが多いです。
最後に玉砂利を敷きますと、作業完了となります。
きれいな洋型墓石が姿を見せました。
和型とは違った佇まいですが、静謐さを湛えて落ち着いた趣きがありますね。
とてもきれいです。
五条西山共同墓地での新しいお墓の建立工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
また、水・虫の入らない特許構造のお墓「信頼棺®」は、奈良市内では弊社のみが取り扱っております。
ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
右下の「詳細はこちら」よりお問い合わせフォームが開きますので、そちらも是非ご利用ください。
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今回ご紹介するのは、新しいお墓の建立工事です。
既に巻石が設置されている区画に、洋型墓石を建てさせていただきます。
最初に現場を拝見したところ、かなり巻石の状態が悪かったので、その解体組み直しも行ないます。
というわけで、巻石リフォーム工事を伴う新規建墓工事となりますね。
ありがたいことです。
現場となる墓地は、お馴染みの五条西山共同墓地です。
弊社から車で五分、世界遺産の唐招提寺に近く、丘陵上の墓地の上からは垂仁天皇陵を眺めることもできるという好立地の墓地です。
では、現場区画をご案内しましょう。
次のような墓所です。
一坪半ほどの大きさの区画です。
内側に建てられている石の札には、お施主さんの名前が刻まれています。
最初、夏場に来た時はかなり草が生えていましたが、冬場では枯れた色を見せています。
さて、先ほど巻石の状態がかなり悪いと申し上げました。
これは単に傾いているとか、緩みが見られるということではないんですね。
極論ですが、巻石が傾いているだけなら、見栄えは悪くなりますが、その区画に石塔を建てること自体は問題ありません。
ただ今回は、写真をご覧いただいただけでも、中の土が随分と痩せていることがおわかりになると思います。
これは、巻石を据えているコンクリの一部に穴が開いて、中の土が徐々に流れ出しているという状態です。
土が流れるということは、つまりは地盤が少しずつ削られていっているわけで、そういった状態の墓所に石塔を建てても、地盤の不安定さは将来的な傾きの原因になります。
そこでこういった場合、土の流出を防ぐために最低限のリフォーム工事は必要になるわけです。
幸い、お施主さんにご説明申し上げるとご理解いただけましたので、巻石については解体組み直し工事をご用命いただくことになりました。
前置きが長くなりましたが、以上のような前提のもと、巻石のリフォーム工事を施した上で、新規石塔を建立いたします。
そこで早速現場作業ですが、まずは延石の解体工事からですね。
巻石を構成している各部材をひとつずつ、慎重に外して解体していきます。
写真は一通りの解体作業が済んだ段階です。
なにやら楕円形の穴がいくつか見えるのは、巻石の下に置かれていたコンクリートブロックです。
こちらの区画、正面と裏とで地面にかなり高さの違いがありまして、正面では巻石の足元が埋まるくらいなのですが、裏は地面が急激に低くなって、大袈裟にいえば崖状になっており、そのため正面と同じ高さで延石を組もうと思うと、足元が浮き上がってしまうので、その下に支えのブロックを入れている、ということです。
今回はこのブロックは解体せず、その上に延石を組み直します。
まずは足元を支える基礎杭を打ち込んでいきます。
上の写真のように杭を並べます。
ちなみに向かって右奥が区画正面、左手前が区画裏です。
正面にはくり階段がありますので、杭は多めです。
逆に今回の場合、裏には基礎コンクリブロックがあるので、そちら側には杭を打ちません。
さて、上のように並べた杭を下まで打ち込みますと、今度はその上にクラッシャー(砕石)を敷き、鉄筋をレール状に組みましたら、その上に解体した延石をセメントで据え付け、巻石を復元していきます。
これまたいつものように、くり階段の両脇とか区画の四隅であるとか、石同士が接する要所要所には、内側からステンレスの金具を取り付けて補強します。
くり階段付きの一段式巻石の場合、使用する金具は全部で6組ということになりますね。
そしてかなり土が痩せているので、新しい土も補充します。
先にも触れましたように、極端に土が痩せるというのは、巻石のどこかに穴ができて、雨など降るたびにそこから土が少しずつ流出しているということが可能性としては一番考えられますので、こちらの巻石リフォーム工事はその補修という意味合いが最も大きいものでした。
ところで今回こちらの区画に建立する墓石は、日本のお墓として普通にイメージされるいわゆる「和型」ではなく、洋型墓石です。
「洋型」というのは定義があるわけではなく、和型が垂直方向に背が高い、いわば縦長なのに対して、どちらかというと横長のものが多いです。
といっても形や細かい部分の意匠は非常に様々で、要は従来型の和型の枠に収まりきらない形をすべて「洋型」と総称しているようなところがあります。
さらに個性的な形状のものは、「デザイン型」と呼ばれることもあって、一律ではないのですが……。
ひとつ言えるのは、お墓というのはオーダーメイドですので、無茶なデザインではなく石で作れる範囲のものであれば、お客様の希望に沿ったものを作ることができますし、和型石塔でも従来のものからこの部分を変えてほしい、ちょっと背を普通より高くしてほしい、といったご要望もお伺いすることができます。
繰り返しますが、お墓はオーダーメイドです、というのは強調しておきたいところですね。
では建墓作業に入ってまいりますが、いきなり石塔を据えたりするわけではないという、これもいつものことです。
というのも、まずは石塔の地下、お骨を納めるための納骨室を組む必要があるからです。
段取りとしては、墓石が立つ場所に合わせて掘り方を行ない、そこに基礎杭を打ち込みます。
さらにその上にクラッシャー(砕石)を敷いてメッシュ筋を施工し、白御影石の石棺をセメントで固定します。
標準的な和型石塔の場合、納骨室はもう少し前後に長いイメージになりますが、洋型墓石は比較的横長ですので、納骨室も左右に長くなります。
大事なご先祖様のお骨を安置するところですので、納骨室内にはきれいな砂を敷きます。
据え付けられた納骨室の周囲に盛られているのは、新しい土です。
今回は特に、元から区画内の土がかなり流れて痩せている状態でしたので、多めに補充することになります。
この際に大事なのは、土をよく締め固めておくことです。
土が緩いままですと、それが墓石傾きの原因にもなりかねませんので。
さて、土を入れ終わりましたら、いよいよ建碑に移ります。
まずは納骨室の上に下台を置きます。
これもいつもながら、下台というのは墓石の中で最も大きな部材ですので、これを扱う時が一番緊張感が走る時ですね。
上のように無事に据われば、もう問題はありませんが。
天端の四方に置かれた白いものは、いつも使っております地震対策の免震パッドです。
下台の上に上台を乗せ、さらにその上に竿石を乗せるという順になりますので、上台の上にも免震パッドが挟まれます。
作業がここまで進むといよいよ完成間近といった感じになります。
あとは仕上げ作業を残すばかり。
石塔本体の前に香炉、水鉢、花立等を設置し、先ほど土を入れた区画内は、普通の土の上に草の生えにくい土を施工します。
たっぷりの水を入れて転圧をかけ、水が引くと堅くなるというものです。
雑草が根を下ろしにくくなるので、お墓参りの際の草むしりなんかはかなり楽になります。
さらに花筒など、ステンレス製品を入れます。
洋型墓石の場合、線香立てではなく、寝かせて置くタイプの線香皿を使用することが多いです。
最後に玉砂利を敷きますと、作業完了となります。
きれいな洋型墓石が姿を見せました。
和型とは違った佇まいですが、静謐さを湛えて落ち着いた趣きがありますね。
とてもきれいです。
五条西山共同墓地での新しいお墓の建立工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
また、水・虫の入らない特許構造のお墓「信頼棺®」は、奈良市内では弊社のみが取り扱っております。
ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
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