霊園墓石のご用命はお気軽にお問合せ下さい
0120-86-1481
池渕石材のこだわり
お墓のサポートセンター
エリアから探す
良いお墓とは
開眼式・納骨方法
お墓の引越方法
霊園のご案内
永代供養墓
インフォメーション
Q&A
2023-07-25
今回ご紹介する施工事例は、お墓のリフォーム工事です。
それもタイトルに「墓所のフルリフォーム工事」とありますように、元々立っているお墓の石塔・巻石すべてをリフォーム工事するという大きな作業です。
しかも今回は、おそらくあまり例がないというか、少し珍しい内容の仕事になるのですが、それをご説明するにもまずは現場の写真をご覧いただきましょうか。
奈良市のすぐ南、大和郡山市に位置する西興寺というお寺さんの境内墓地となります。
次のような区画です。
一見して非常に立派なお墓だというのはご理解いただけるかと存じます。
地覆石・立ち上がり・舞台と三段式の外柵の上にさらに玉垣が回され、中には庵治石の尺角墓石が立っているという大きなお墓です。
グラウンドレベルからすると、全体でかなりの背の高さになるということもおわかりになるでしょう。
そしてこの墓所をどのようにリフォームするのかと申しますと、まずお施主さんにとってネックとなっているのはまさに墓所自体の背の高さだということでした。
墓石が高い位置にあるために、高齢のご家族などはお花やお水を供えるのも大変になってきている、と。
そこでお参りしやすい高さにリフォームしてもらいたい、というご依頼でした。
われわれとしてはどのようなご提案ができるか、いくつかのパターンを考えることになります。
①お花とお水のお供えに差し障りがあるということであれば、花立と水鉢の足元をカットして背を低くします。
②三段ある巻石のうち下一段を撤去し、全体的な背を低くします。花立と水鉢もカットします。
③三段ある巻石のうち下二段を撤去し、全体的な背を低くします。
④完全に新しい巻石を作ります。
といったパターンが考えられるわけです。
たとえば三段の巻石のうち下一段だけ撤去(②)、といっても前提として墓所の全解体が必要となってきますので、①以外はかなり大掛かりな工事になります。
各種図面と御見積をお送りしてお施主さんとご相談した結果、②の案で施工することとなりました。
お墓全体の見た目の形状は(花立と水鉢以外)そのまま、下一段分のみがなくなる、という風な形ですね。
加えまして、故人のお名前を霊標に刻むという仕事も頂戴いたしました。
ありがたいことです。
というわけで今回行なうリフォーム工事は、既存の石塔および巻石をすべて一旦解体し、しっかりと基礎を打った上に、一段だけ取り払った巻石から石塔までを再建する、石塔の花立と水鉢については下をカットして背を低くする加工を施す、というものになります。
なかなか中身の濃い作業となりそうです。
写真はまず巻石の上にあるもの、墓石と霊標、さらに玉垣の解体まで行なったところです。
石塔の足元を支えていた基礎が残っているのが見えていますね。
続いてはこれらについても解体していきます。
巻石は各部材をひとつずつ取り外し、またこの基礎がなかなかしっかりしていて難物だったんですが、このコンクリも壊しましてガラを搬出します。
これで区画がひとまず更地になるわけです。
このような状態ですね。
巻石の下一段だけは撤去処分といたしまして、ここに残りの部分を復元していくわけですが、まず大事なのは基礎です。
今回は、一段減ることになるとはいえ、全体的に背が高く重い巻石・石塔が載ることになりますので、ベタ基礎、つまりコンクリートの土間打ちを施すことにします。
手順そのものはいつもの巻石基礎と変わりません。
最初に足元を支える杭を打ち込みます。
次いでその上一面にクラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、鉄筋を回します。
水抜きと地盤との呼吸を兼ねた穴を残して、フラットにコンクリートを打ちます。
地盤と通じるこの穴の上に納骨室、そして石塔が来ることになります。
区画の芯よりやや左寄りになっているのは、向かって右側には霊標があるからです。
このコンクリが乾けば、その上に巻石を据え直していきます。
巻石も、下一段をただ撤去するというだけでなく、重要なのはどれくらいの高さで仕上げるか、ということです。
おおよそ向かいの区画と合わせた高さということになりまして、巻石を置いた時にそれに合うように逆算した高さでコンクリートを仕上げています。
低すぎると据えしろが厚くなりすぎますし、逆に基礎が高くなり過ぎるとせっかく作ったコンクリをまたハツらねばならないという羽目になるので、これは非常に大事なところです。
さて、次は巻石復元にかかっていきます。
元あった巻石は三段式でしたが、その一番下を除いた二段を据え直します。
ご覧のように、内側のコーナーにはステンレスの補強金具を取り付けてあります。
石同士が外れにくいようにという工夫です。
区画の内部に見えるのは、ブロックで組んだ石塔基礎です。
これが石塔の足元を支えることになります。
この上に下台から順に乗せていくわけですね。
それほど高いという巻石の上に、尺角という大きなサイズの石塔の下台をどうやって置くのか、と思われるかもしれませんが、こちらの区画はお寺の塀越しに外に停めた2tトラックのクレーンが届きます。
クレーンで吊った石を下ろして据える、という形で作業を進めていくことになります。
写真は下台とその上に置かれた免震パッドです。
こちらのように、新規建墓でなくても、石塔をリフォームするタイミングに合わせて免震パッドを追加するということも可能ですので、お墓を地震対策をお考えの方にはぜひお勧めしたいところですね。
この下台の下には芝台、下台の上に来る上台のさらに上に竿石が乗りますが、それぞれの間にも免震パッドが入っています。
足元をカットした花立と水鉢は次のような感じです。
標準的な和型石塔の水鉢・花立と比べると、バランスが変わっているのはおわかりになるかと思います。
巻石を低くしたこととこの加工とを加えまして、お花やお水をお供えしていただくのは、かなりやりやすくなったんじゃないかと思いますね。
巻石の上、区画の内側は芝台付の石塔と霊標とでほとんどいっぱいなのですが、少しだけ土が見える部分にはいつものように草の生えにくい土を施工し、その上に玉砂利を敷けば作業完了です。
墓所が全体として少し低くなり、お参りも墓石のお手入れもしていただきやすくなったかと存じます。
少々背は低くなっても、尺角の庵治石というのはそれだけで迫力がありますね。
きれいに仕上がったかと思います。
大和郡山市、西興寺さんでの墓所全体のリフォーム工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
お気軽にご連絡ください。
右下の「詳細はこちら」よりお問い合わせフォームが開きますので、そちらも是非ご利用ください。
このページのトップへ戻る ↑
今回ご紹介する施工事例は、お墓のリフォーム工事です。
それもタイトルに「墓所のフルリフォーム工事」とありますように、元々立っているお墓の石塔・巻石すべてをリフォーム工事するという大きな作業です。
しかも今回は、おそらくあまり例がないというか、少し珍しい内容の仕事になるのですが、それをご説明するにもまずは現場の写真をご覧いただきましょうか。
奈良市のすぐ南、大和郡山市に位置する西興寺というお寺さんの境内墓地となります。
次のような区画です。
一見して非常に立派なお墓だというのはご理解いただけるかと存じます。
地覆石・立ち上がり・舞台と三段式の外柵の上にさらに玉垣が回され、中には庵治石の尺角墓石が立っているという大きなお墓です。
グラウンドレベルからすると、全体でかなりの背の高さになるということもおわかりになるでしょう。
そしてこの墓所をどのようにリフォームするのかと申しますと、まずお施主さんにとってネックとなっているのはまさに墓所自体の背の高さだということでした。
墓石が高い位置にあるために、高齢のご家族などはお花やお水を供えるのも大変になってきている、と。
そこでお参りしやすい高さにリフォームしてもらいたい、というご依頼でした。
われわれとしてはどのようなご提案ができるか、いくつかのパターンを考えることになります。
①お花とお水のお供えに差し障りがあるということであれば、花立と水鉢の足元をカットして背を低くします。
②三段ある巻石のうち下一段を撤去し、全体的な背を低くします。花立と水鉢もカットします。
③三段ある巻石のうち下二段を撤去し、全体的な背を低くします。
④完全に新しい巻石を作ります。
といったパターンが考えられるわけです。
たとえば三段の巻石のうち下一段だけ撤去(②)、といっても前提として墓所の全解体が必要となってきますので、①以外はかなり大掛かりな工事になります。
各種図面と御見積をお送りしてお施主さんとご相談した結果、②の案で施工することとなりました。
お墓全体の見た目の形状は(花立と水鉢以外)そのまま、下一段分のみがなくなる、という風な形ですね。
加えまして、故人のお名前を霊標に刻むという仕事も頂戴いたしました。
ありがたいことです。
というわけで今回行なうリフォーム工事は、既存の石塔および巻石をすべて一旦解体し、しっかりと基礎を打った上に、一段だけ取り払った巻石から石塔までを再建する、石塔の花立と水鉢については下をカットして背を低くする加工を施す、というものになります。
なかなか中身の濃い作業となりそうです。
写真はまず巻石の上にあるもの、墓石と霊標、さらに玉垣の解体まで行なったところです。
石塔の足元を支えていた基礎が残っているのが見えていますね。
続いてはこれらについても解体していきます。
巻石は各部材をひとつずつ取り外し、またこの基礎がなかなかしっかりしていて難物だったんですが、このコンクリも壊しましてガラを搬出します。
これで区画がひとまず更地になるわけです。
このような状態ですね。
巻石の下一段だけは撤去処分といたしまして、ここに残りの部分を復元していくわけですが、まず大事なのは基礎です。
今回は、一段減ることになるとはいえ、全体的に背が高く重い巻石・石塔が載ることになりますので、ベタ基礎、つまりコンクリートの土間打ちを施すことにします。
手順そのものはいつもの巻石基礎と変わりません。
最初に足元を支える杭を打ち込みます。
次いでその上一面にクラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、鉄筋を回します。
水抜きと地盤との呼吸を兼ねた穴を残して、フラットにコンクリートを打ちます。
地盤と通じるこの穴の上に納骨室、そして石塔が来ることになります。
区画の芯よりやや左寄りになっているのは、向かって右側には霊標があるからです。
このコンクリが乾けば、その上に巻石を据え直していきます。
巻石も、下一段をただ撤去するというだけでなく、重要なのはどれくらいの高さで仕上げるか、ということです。
おおよそ向かいの区画と合わせた高さということになりまして、巻石を置いた時にそれに合うように逆算した高さでコンクリートを仕上げています。
低すぎると据えしろが厚くなりすぎますし、逆に基礎が高くなり過ぎるとせっかく作ったコンクリをまたハツらねばならないという羽目になるので、これは非常に大事なところです。
さて、次は巻石復元にかかっていきます。
元あった巻石は三段式でしたが、その一番下を除いた二段を据え直します。
ご覧のように、内側のコーナーにはステンレスの補強金具を取り付けてあります。
石同士が外れにくいようにという工夫です。
区画の内部に見えるのは、ブロックで組んだ石塔基礎です。
これが石塔の足元を支えることになります。
この上に下台から順に乗せていくわけですね。
それほど高いという巻石の上に、尺角という大きなサイズの石塔の下台をどうやって置くのか、と思われるかもしれませんが、こちらの区画はお寺の塀越しに外に停めた2tトラックのクレーンが届きます。
クレーンで吊った石を下ろして据える、という形で作業を進めていくことになります。
写真は下台とその上に置かれた免震パッドです。
こちらのように、新規建墓でなくても、石塔をリフォームするタイミングに合わせて免震パッドを追加するということも可能ですので、お墓を地震対策をお考えの方にはぜひお勧めしたいところですね。
この下台の下には芝台、下台の上に来る上台のさらに上に竿石が乗りますが、それぞれの間にも免震パッドが入っています。
足元をカットした花立と水鉢は次のような感じです。
標準的な和型石塔の水鉢・花立と比べると、バランスが変わっているのはおわかりになるかと思います。
巻石を低くしたこととこの加工とを加えまして、お花やお水をお供えしていただくのは、かなりやりやすくなったんじゃないかと思いますね。
巻石の上、区画の内側は芝台付の石塔と霊標とでほとんどいっぱいなのですが、少しだけ土が見える部分にはいつものように草の生えにくい土を施工し、その上に玉砂利を敷けば作業完了です。
墓所が全体として少し低くなり、お参りも墓石のお手入れもしていただきやすくなったかと存じます。
少々背は低くなっても、尺角の庵治石というのはそれだけで迫力がありますね。
きれいに仕上がったかと思います。
大和郡山市、西興寺さんでの墓所全体のリフォーム工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
お気軽にご連絡ください。
右下の「詳細はこちら」よりお問い合わせフォームが開きますので、そちらも是非ご利用ください。