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2023-03-15
今回ご紹介する施工事例は、「和型墓石の新規建立工事」です。
われわれはなにしろお墓を扱うのが仕事ですので、新しい墓石を建てさせていただくというのは、非常に嬉しくありがたいものです。
場所は弊社から車で5分、近鉄の線路を挟んで世界遺産・唐招提寺にもほど近い大きな共同墓地、五条西山共同墓地です。
さて、新しくお墓を建てる場合、墓所の敷地は既にお持ちで、あとは石塔の作るのみというお客様は結構いらっしゃいます。
ただ、その区画をお買い求めになったのがかなり以前だという場合、区画を囲っている巻石が傾いたり、緩んで石同士が開いてしまっていたり、ということはしばしばございます。
大抵のケースで、巻石が傾いていてもそれを無視して石塔だけを新規に建てる、ということは可能です。
ただ、巻石が傾いたままの区画に石塔を建てると、基準をどこに取るかによって、石塔の足元が必要以上に隠れてしまったり、あるいは逆に基礎が見えてしまう状態になる(いわゆる「恥をかく」状態)ことがありえます。
単純に見映えの点からいっても、巻石が傾いているなら石塔工事に合わせて補修するに越したことはありません。
そこで新規建墓のご用命を受けまして、現場を拝見に行って巻石が傾いていた場合、一緒に巻石もリフォームなさってはどうですか、とご提案するのが普通です。
ちなみに今回の現場です。
この写真、この角度からではいささかわかりにくいかもしれませんが、かなりの傾きを示しています。
向かって右側から連続して傾いてきているので、一見自然な感じに見えてしまうのかもしれませんね。
そこで今回も建墓に合わせた巻石のリフォーム工事をご提案し、ご用命いただきました。
現場に入り、まずは巻石の作業から行なっていきます。
巻石のリフォーム工事と言った場合、行なう作業は基本的に巻石の解体組み直しです。
設置されている巻石をすべて外し、一旦区画を更地にして基礎を新しくし、その上に巻石を据え直します。
下に間知石(けんちいし)が組まれている場合なんかは、その間知石には触れないのか、それとも間知石まで全解体してリフォームするのか、などさらに選択肢が発生しますが、写真のような延石一段の巻石ですとシンプルな解体組み直しとなるのが普通です。
そこで区画を囲っている石を順番に解体していきます。
写真で見て取れるように、お隣の区画とのスペースはほぼゼロですので、石をぶつけたりしないよう慎重に作業を進め、墓所を更地にします。
これでひとまず解体作業終了です。
珍しく奈良に降雪があった時期ですので、雪の名残が見られますね。
寒い時期でした。
ここからは巻石の復元作業に入っていきます。
言うまでもなく肝心なのは基礎です。
基礎がふらついていれば、上に立つものだってふらつきます。
そこで巻石のリフォームにあたっての基礎の段取りですが、まずは延石が置かれる位置に合わせて、必要な分の掘り方を行ないます。
その次に、一本の延石を二本の杭で支える、という配置で杭を打ち込みます。
杭が頭まで入りましたら、その次に地盤均しとしてクラッシャー(砕石)を敷き、転圧をかけて足元を落ち着かせます。
その上に鉄筋をレール状に組みます。
そしてこの鉄筋をセメントで抱き込むようにして、延石を据え付け、固定していくわけです。
巻石がきれいに組み上がりました。
施工前の現場写真と比較いただくと、傾きを直すことで巻石が元からどれほど高くなったかがおわかりになると思います。
以前は向かって右側の区画と自然に連続していたところが、段差ができるような形になっています。
つまりお隣の区画も傾いているというわけで、こちらもリフォームをご用命いただければ、というところではありますが、ひとまず今回の巻石補修についてはこれで完了です。
巻石の内側の要所要所には、ステンレスの補強金具が追加で取り付けられています。
四隅と、この形の巻石の場合はくり階段の両サイドにも必要ですので、計6か所です。
元はなかったものですが、リフォームを機に新しく、ということですね。
ドリルで石に穴を開け、ボルト付きのアンカーを打ち込み、そこにL字型の板金具を引っ掛けてナットで留めるという仕組みです。
シンプルなものですが、補強具としての効果は間違いありません。
これで巻石リフォーム部分は出来上がりましたので、次はいよいよ新規の石塔に取り掛かっていきます。
といっても、墓石を建てるにもその前段階の作業が必要となってきます。
通常、お墓の下にはお骨を納めるための納骨室が作られます。
そこで石塔を建てる前に、まず納骨室を据え付けておかねばならないのです。
手順は巻石を据え付けるときとほぼ同様なのですが、最初に納骨室の部材が置かれる位置の四隅に合わせて、基礎下を支える杭を打ち込みます。
その上に、クラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、地固めを行ないます。
さらにその上にメッシュ筋を施工しましたら、御影石の納骨室をセメントで固定していきます。
これで納骨室の出来上がりです。
ここはお骨が安置される場所ですので、ある意味では石塔以上にお墓の本体と呼んでもいい部分ですね。
写真は納骨室を据え付けてから、墓所内に新しい土を入れて突き固めた、という段階になります。
区画の芯に対して納骨室が少し左に寄っているのがおわかりになるかと思いますが、これは向かって右側に霊標が来るためです。
次は芝台の工事になります。
芝台とは何ぞや、とお思いになる方もおられるかもしれません。
一般に和型石塔というのは、竿石・上台・下台という三段で一式になりますが、近年では石塔の背を高くするために、下にさらにもう一段の台が追加されることが増えています。
この台が芝台と呼ばれるわけです。
芝台は普通、四つの石の組み合わせで中央が空いておりますので、その分納骨スペースが増えるという意味合いもあります。
というわけで現場に石を運び込んで、芝台を組んでいきます。
納骨室と芝台の内側スペースがスムーズに連続しているのがおわかりになるでしょう。
それぞれの部材が離れないように、内側からステンレスの金具で補強されているところは、巻石と同様です。
この上に先ほど申し上げた下台・上台・竿石という一式の石塔が乗ることになるわけです。
まずは芝台の上に、一番の難関である下台を乗せるところからです。
何が難関かというと、下台は普通にお墓を作る際に扱う一個ものの石の中では、サイズが最大のものですので、とにかく重量を含めまして慎重な扱いが求められるのです。
落としたりすれば一巻の終わりですしね。
ちなみに芝台の上に乗っている鍵型の白いものは、お馴染みの免震パッドです。
内側にスペースがある芝台用のものですので、特別の形をしています。
同様のパッドが下台と上台の間、上台と竿石の間にも入ります。
石塔を組み上げていくとともに、霊標の作業も行ないます。
霊標というのは、石塔の傍らに置かれる衝立のような形状をした板石で、故人の戒名や没年月日などが記される、いわば墓所に置かれる石の過去帳です。
写真にあるのは霊標台でして、ステンレスの芯棒が飛び出していますね。
霊標本体にも穴が開けられていて、これを差し込んで据えます。
霊標がこけてしまったりしにくいようにする工夫です。
石塔と霊標がほぼほぼ出来上がりますと、墓所内の仕上げとして、普通の土が見えている上に、これもお馴染みの草の生えにくい土を施工します。
乾くと固まって、雑草が根を伸ばしにくくなるというものです。
お墓の雑草対策としてはかなり効果大です。
これから暖かくなって、草木が成長する季節を迎えますが、お墓のお手入れを楽にするのにオススメです。
いつでもご相談ください。
さて、霊標の手前に四角い石が置かれていますね。
今回は墓所にお地蔵さまも置かれますので、これはその台です。
「こけし型」とも呼ばれる丸彫りのお地蔵さんです。
なかなかかわいいイメージですね。
お地蔵様にも舟形、箱形などいろいろなタイプがありますので、墓所にお地蔵様を置きたいとご検討の方は、いつでもご相談ください。
さて、草の生えにくい土の上に新しい玉砂利が敷かれますと、作業完了ということになります。
芝台・霊標付きの和型石塔が姿を見せました。
やはりこの形は安定した美しさがあります。
お地蔵さまもいいアクセント、などと言うと失礼かもしれませんが、墓所に趣きを添えています。
きれいなお墓が出来上がりました。
五条西山共同墓地での新しいお墓の建立工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
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今回ご紹介する施工事例は、「和型墓石の新規建立工事」です。
われわれはなにしろお墓を扱うのが仕事ですので、新しい墓石を建てさせていただくというのは、非常に嬉しくありがたいものです。
場所は弊社から車で5分、近鉄の線路を挟んで世界遺産・唐招提寺にもほど近い大きな共同墓地、五条西山共同墓地です。
さて、新しくお墓を建てる場合、墓所の敷地は既にお持ちで、あとは石塔の作るのみというお客様は結構いらっしゃいます。
ただ、その区画をお買い求めになったのがかなり以前だという場合、区画を囲っている巻石が傾いたり、緩んで石同士が開いてしまっていたり、ということはしばしばございます。
大抵のケースで、巻石が傾いていてもそれを無視して石塔だけを新規に建てる、ということは可能です。
ただ、巻石が傾いたままの区画に石塔を建てると、基準をどこに取るかによって、石塔の足元が必要以上に隠れてしまったり、あるいは逆に基礎が見えてしまう状態になる(いわゆる「恥をかく」状態)ことがありえます。
単純に見映えの点からいっても、巻石が傾いているなら石塔工事に合わせて補修するに越したことはありません。
そこで新規建墓のご用命を受けまして、現場を拝見に行って巻石が傾いていた場合、一緒に巻石もリフォームなさってはどうですか、とご提案するのが普通です。
ちなみに今回の現場です。
この写真、この角度からではいささかわかりにくいかもしれませんが、かなりの傾きを示しています。
向かって右側から連続して傾いてきているので、一見自然な感じに見えてしまうのかもしれませんね。
そこで今回も建墓に合わせた巻石のリフォーム工事をご提案し、ご用命いただきました。
現場に入り、まずは巻石の作業から行なっていきます。
巻石のリフォーム工事と言った場合、行なう作業は基本的に巻石の解体組み直しです。
設置されている巻石をすべて外し、一旦区画を更地にして基礎を新しくし、その上に巻石を据え直します。
下に間知石(けんちいし)が組まれている場合なんかは、その間知石には触れないのか、それとも間知石まで全解体してリフォームするのか、などさらに選択肢が発生しますが、写真のような延石一段の巻石ですとシンプルな解体組み直しとなるのが普通です。
そこで区画を囲っている石を順番に解体していきます。
写真で見て取れるように、お隣の区画とのスペースはほぼゼロですので、石をぶつけたりしないよう慎重に作業を進め、墓所を更地にします。
これでひとまず解体作業終了です。
珍しく奈良に降雪があった時期ですので、雪の名残が見られますね。
寒い時期でした。
ここからは巻石の復元作業に入っていきます。
言うまでもなく肝心なのは基礎です。
基礎がふらついていれば、上に立つものだってふらつきます。
そこで巻石のリフォームにあたっての基礎の段取りですが、まずは延石が置かれる位置に合わせて、必要な分の掘り方を行ないます。
その次に、一本の延石を二本の杭で支える、という配置で杭を打ち込みます。
杭が頭まで入りましたら、その次に地盤均しとしてクラッシャー(砕石)を敷き、転圧をかけて足元を落ち着かせます。
その上に鉄筋をレール状に組みます。
そしてこの鉄筋をセメントで抱き込むようにして、延石を据え付け、固定していくわけです。
巻石がきれいに組み上がりました。
施工前の現場写真と比較いただくと、傾きを直すことで巻石が元からどれほど高くなったかがおわかりになると思います。
以前は向かって右側の区画と自然に連続していたところが、段差ができるような形になっています。
つまりお隣の区画も傾いているというわけで、こちらもリフォームをご用命いただければ、というところではありますが、ひとまず今回の巻石補修についてはこれで完了です。
巻石の内側の要所要所には、ステンレスの補強金具が追加で取り付けられています。
四隅と、この形の巻石の場合はくり階段の両サイドにも必要ですので、計6か所です。
元はなかったものですが、リフォームを機に新しく、ということですね。
ドリルで石に穴を開け、ボルト付きのアンカーを打ち込み、そこにL字型の板金具を引っ掛けてナットで留めるという仕組みです。
シンプルなものですが、補強具としての効果は間違いありません。
これで巻石リフォーム部分は出来上がりましたので、次はいよいよ新規の石塔に取り掛かっていきます。
といっても、墓石を建てるにもその前段階の作業が必要となってきます。
通常、お墓の下にはお骨を納めるための納骨室が作られます。
そこで石塔を建てる前に、まず納骨室を据え付けておかねばならないのです。
手順は巻石を据え付けるときとほぼ同様なのですが、最初に納骨室の部材が置かれる位置の四隅に合わせて、基礎下を支える杭を打ち込みます。
その上に、クラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、地固めを行ないます。
さらにその上にメッシュ筋を施工しましたら、御影石の納骨室をセメントで固定していきます。
これで納骨室の出来上がりです。
ここはお骨が安置される場所ですので、ある意味では石塔以上にお墓の本体と呼んでもいい部分ですね。
写真は納骨室を据え付けてから、墓所内に新しい土を入れて突き固めた、という段階になります。
区画の芯に対して納骨室が少し左に寄っているのがおわかりになるかと思いますが、これは向かって右側に霊標が来るためです。
次は芝台の工事になります。
芝台とは何ぞや、とお思いになる方もおられるかもしれません。
一般に和型石塔というのは、竿石・上台・下台という三段で一式になりますが、近年では石塔の背を高くするために、下にさらにもう一段の台が追加されることが増えています。
この台が芝台と呼ばれるわけです。
芝台は普通、四つの石の組み合わせで中央が空いておりますので、その分納骨スペースが増えるという意味合いもあります。
というわけで現場に石を運び込んで、芝台を組んでいきます。
納骨室と芝台の内側スペースがスムーズに連続しているのがおわかりになるでしょう。
それぞれの部材が離れないように、内側からステンレスの金具で補強されているところは、巻石と同様です。
この上に先ほど申し上げた下台・上台・竿石という一式の石塔が乗ることになるわけです。
まずは芝台の上に、一番の難関である下台を乗せるところからです。
何が難関かというと、下台は普通にお墓を作る際に扱う一個ものの石の中では、サイズが最大のものですので、とにかく重量を含めまして慎重な扱いが求められるのです。
落としたりすれば一巻の終わりですしね。
ちなみに芝台の上に乗っている鍵型の白いものは、お馴染みの免震パッドです。
内側にスペースがある芝台用のものですので、特別の形をしています。
同様のパッドが下台と上台の間、上台と竿石の間にも入ります。
石塔を組み上げていくとともに、霊標の作業も行ないます。
霊標というのは、石塔の傍らに置かれる衝立のような形状をした板石で、故人の戒名や没年月日などが記される、いわば墓所に置かれる石の過去帳です。
写真にあるのは霊標台でして、ステンレスの芯棒が飛び出していますね。
霊標本体にも穴が開けられていて、これを差し込んで据えます。
霊標がこけてしまったりしにくいようにする工夫です。
石塔と霊標がほぼほぼ出来上がりますと、墓所内の仕上げとして、普通の土が見えている上に、これもお馴染みの草の生えにくい土を施工します。
乾くと固まって、雑草が根を伸ばしにくくなるというものです。
お墓の雑草対策としてはかなり効果大です。
これから暖かくなって、草木が成長する季節を迎えますが、お墓のお手入れを楽にするのにオススメです。
いつでもご相談ください。
さて、霊標の手前に四角い石が置かれていますね。
今回は墓所にお地蔵さまも置かれますので、これはその台です。
「こけし型」とも呼ばれる丸彫りのお地蔵さんです。
なかなかかわいいイメージですね。
お地蔵様にも舟形、箱形などいろいろなタイプがありますので、墓所にお地蔵様を置きたいとご検討の方は、いつでもご相談ください。
さて、草の生えにくい土の上に新しい玉砂利が敷かれますと、作業完了ということになります。
芝台・霊標付きの和型石塔が姿を見せました。
やはりこの形は安定した美しさがあります。
お地蔵さまもいいアクセント、などと言うと失礼かもしれませんが、墓所に趣きを添えています。
きれいなお墓が出来上がりました。
五条西山共同墓地での新しいお墓の建立工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。