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新規墓所工事B:五条西山共同墓地
2021/10/07
前々回からご報告している工事の続きです。
弊社にとってホームグラウンドとも呼べる墓地のひとつ、地元の五条西山共同墓地にて、新しい巻石および石塔を建てさせていただくという仕事を行なっています。
元々巻石が設置されていた区画なのですが、そちらは解体撤去して、すべて新しくお墓を作っていただけるということで、実にありがたいことです。
前回の記事では、基礎工事を行なった上に巻石を据え付けた、というところまでご紹介しておりました。
本日はその続きで、いよいよ石塔本体に関わる作業に入ってまいります。
といってもいきなり石塔用の石を持ってきて据える、といったことでないのは、かねがね申し上げている通りです。
まずは石塔の地下部分にお骨を収容するための納骨室を作りますし、そのための基礎工事も必要です。
というわけで流れとしましては、杭を打ち、クラッシャー(砕石)およびメッシュ筋を施工し、その上に大谷石の納骨室をセメントで据え付ける、ということになります。
写真一、二枚目です。
中央、砂を敷いたスペースが、お骨の納められる場所というわけです。
ちなみに、関東地方はお骨を壺に入れたままお墓に納めるのが基本なので、納骨室も骨壺をいくつも並べられる大きさで作りますが、関西ではお骨を壺から出し、袋に入れて納骨することが多いので、納骨室のサイズも関東型よりかなり小さいです。
火葬場でお骨を壺に入れるときも、全骨収容の関東に比べ、部分骨収容が多い関西では、骨壺のサイズも小さいですしね。
もちろん関東や関西が一律にこう、と言えるものではなく、地域によってさまざまな違いがあります。
お墓という文化の興味深いところですね。
納骨室が据わりましたら、ようやく本当に墓石本体に取り掛かります。
いわゆる和型石塔の場合、「○○家」などの文字を彫る一番の上の竿石に、台石が二段の計三段で一式というのが昔からの基本形です。
しかし近年では芝台といって、和型三段の下にさらにもう一段の台石を加えることも増えています。
石塔の背が高くなって見栄えがよいですし、芝台の中央のスペースは納骨スペースにもなります。
芝台は一個ものの石ではなく、四つの部材を組み合わせて施工することが、特に和型の場合はほとんどです。
納骨室の上に芝台を据え付けたところ、写真三枚目のようになります。
巻石と同様、それぞれの部材の合口になる四隅には、石同士が簡単に外れないよう補強用のステンレス金具が取り付けられています。
この上に石塔の下台、上台と組んでいくわけですが、今回も少し記事が長くなってまいりました。
この辺で稿を改め、次回、完成までご報告したいと思います。