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新しい墓石の工事:十輪院
2021/08/03



今回ご紹介する施工事例は、タイトルの通り、オーソドックスな和型石塔を建てさせていただくというものです。
新規建墓ですね。
ありがたいことです。
舞台となる墓地は、奈良町にある十輪院さんという由緒あるお寺の境内墓地です。
弊社からは車で20分強というくらいでしょうか。
当ブログでも、これまで何度も取り上げてきたお寺さんです。
奈良町地域は歴史のあるお寺が多いのですが、こちらの十輪院さんも本堂は国宝、南門は重要文化財ですから、圧倒されてしまいます。
そのような寺院で仕事ができるのも、幸せなことに違いありません。
では現場をご案内いたしましょう。
次のような区画にお墓を建てることになります。
写真一枚目、ご覧のように、巻石の内側は既に全面コンクリ打ちがなされており、中央の空間が納骨スペースとなります。
いつも石塔の建墓をご紹介する際には、石塔本体の作業に入る以前に、必ずと言っていいほど納骨室の据え付けをお見せしておりますが、この十輪院さんに関しては、巻石と併せて納骨室が事前に出来上がった状態で準備されているので、行なうのは本当に純粋な建墓作業のみということになります。
搬入してきた部材を、下台から順々に据えていきます。
下台の設置が一番緊張する工程だというのはいつも通りですね。
なにしろ大きな一個ものの石ですので、巻石の上に送り込んで位置を合わせ、固定するまで気を抜けません。
また、見ておわかりの通り、左右・背後ともに石塔の密に立ち並んだ区画ですので、間違っても周囲にぶつけないように、という注意も必要です。
なんとか無事に下台を据え付けたところが、上の写真二枚目です。
納骨穴が写っていますね。
ここから、上の写真で見えた納骨スペースにつながっています。
納骨の際は、こちらの穴からお骨を安置するわけです。
下台の天端四か所に置かれているのは、いつも通りの免震パッドです。
上台の下場四隅の大きさに合わせて置かれています。
この上に上台を石材用ボンドで据え付け、上台の天端にもやはり免震パッドを置き、さらにその上に竿石を据え付ける、という流れになります。
竿石というのは、「○○家之墓」とか「南無阿弥陀仏」とか彫られる、細長い石のことです。
仏石とか軸石と呼んだりもします。
下台・上台・竿石の一式で石塔の本体部分で、さらにその前には水鉢や花立が置かれます。
石塔の向かって右側には、塔婆立も取り付けられます。
今回は区画内がコンクリ打ちですので、草の生えにくい土の施工などはなく、石塔を建てて玉砂利を敷けば、それで出来上がりとなります。
写真三枚目、きれいな和型石塔が姿を見せました。
いろいろなデザインの石碑もいいものなのですが、和型石塔には歴史に裏打ちされた完成度というものを感じます。
美しいものです。
十輪院さんでの新しい石塔の工事、これにて完成です。
