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墓じまい工事A:最初坊墓地
2021/07/13



前回からご報告している、墓じまいの事例の続きです。
奈良市内を離れ、和歌山県に隣接する五條市の最初坊墓地というところで作業をいたします。
弊社からは車で1時間半から2時間程度という距離でしょうか。
工事を行なうには、それだけの移動時間も見込んでおかなくてはなりません。
しかし近年は京奈和道の整備もあり、これでもかなり短縮されて近くなってきたという印象です。
では、まず現場のご紹介です。
写真一、二枚目は前回と同じ写真になりますが、このような墓所です。
向かって右にある大きい方の石塔は、ご夫婦のご戒名を正面に並べて刻んだ夫婦墓です。
左側にご家名を刻んだ標柱が立っています。
夫婦墓の方にはお骨が確認されまして、こちらのお骨は墓じまいが済んでから、奈良市内の奈良中央墓園に永代供養される予定です。
さて、墓じまいの時には常々申し上げていることがあります。
当ブログの熱心な読者様であればお気付きでしょうが、そうです、お墓の撤去には基本的に二種類あるということです。
まずは石塔類のみの撤去。
この場合は、お墓の区画表示になっている巻石などはそのまま残して、区画の内側にある石塔や霊標などだけを撤去します。
上の墓所ですと、夫婦墓の石塔と隣の標柱だけを運び出して作業完了となる、という感じですね。
もう一つが全撤去。
この場合は、石塔類だけでなく、巻石など区画敷地内にあるものすべてを解体搬出し、墓所を更地にすることになります。
どちらの場合になるかは、墓地の使用規定で決められていることが多く、そうでない時は墓地の管理者さんに相談した上で判断を仰ぐ、ということになるのが基本です。
そこで今回の撤去工事ですが、墓地管理者さんに確認したところ、全撤去ということでした。
石塔に加え、その下の巻石、さらに玉石を使った石組みも解体して撤去するということになります。
少しネックなのが、上の写真、特に二枚目をご覧いただくとわかるように、通路が狭く、また丘陵地がそのまま墓地になっているので、かなりの傾斜がある場所だということです。
下見を行なって、運び出しのルートを想定しておくことが重要です。
気軽に下見にも行ける距離ではありませんが、こればかりは致し方ありませんね。
安全確実な作業というのは何より大事です。
そうして撤去作業の当日、石塔を解体して、お骨出しを行ない、さらに納骨室の撤去まで済んだところが写真三枚目です。
今年はびっくりするほど早い梅雨入りで、五月下旬のこの日も天候が不安定だったのですが、雨も時折落ちてくる中、なんとか作業を進められました。
これに続いて巻石の撤去、さらに日を改めて石組みの撤去や仕上げ作業などあるのですが、少し長くなってまいりました。
この辺で一旦区切り、次回の記事で作業完了までご報告したいと思います。
