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お墓のリフォーム工事・新規建墓工事D:来迎寺
2021/02/26


このところずっとお伝えしている工事の続きです。
東九条町にある来迎寺さんというお寺の境内墓地で、リフォーム工事をご用命いただきました。
リフォーム工事と言ってもいろいろあるというのは、常々申し上げているところですが、今回は既存の石塔や古い竿石の撤去から始まり、巻石を全解体しての据え直し、さらに新しい石塔および霊標の設置と、中身の濃いリフォーム作業になっております。
ありがたいことです。
前回の記事では、一旦解体していた巻石の復元作業が終わり、納骨室の基礎を準備した、というところまでご報告していたと思います。
本日はそこからの続きとなりまして、納骨室をきちんと据えたところが写真一枚目です。
見事に仕上がっていますね。
こちらの現場は、巻石と納骨室の間のスペースがそれほどないので、土を入れても突き固める作業が十分にできません。
そこで、隙間にはすべてコンクリを入れて、ガッチリと固めました。
これだと巻石ごと固定するような感じになりますので、納骨室・巻石ともに強度が上がって、少々のことで傾くということもなくなると思います。
納骨室内の型枠は、もちろん後で外します。
そのままでは下の土がむき出しになってしまいますので、仕上げとしてきれいな砂を敷いたりもします。
やがてお骨が安置されるところですから、お墓の中でも非常に大事な部分です。
納骨室が組み上がりましたら、その上に今度は芝台を据えます。
いわゆる和型の石塔というのは、竿石・上台・下台という三段で一式というのが基本なのですが、近年は下台の下にさらに芝台と呼ばれる台を入れることが多くなっています。
台を増やすことによって、納骨スペースも広がりますし、全体の背が高くなり、石塔自体の見栄えもきれいになります。
既に立っている石塔に追加で芝台を入れることもできますし、ご関心の向きはお気軽にご相談ください。
芝台を組んだところが写真二枚目です。
ご覧のように、芝台は一個ものの石ではなく、四つの部材を組み合わせたものです。
それぞれの石が簡単に離れたりしないように、内側の四隅にステンレスの補強金具を取り付けてあります。
内寸が納骨室とぴったりですので、納骨スペースが垂直に広がっているというのも、よくわかるかと思います。
ちなみにですが、地域によってはこの芝台を「下台」、われわれが下台と言っている台石を「中台」と呼ぶところもあります。
竿石も、「仏石」と呼んだり「軸」と呼んだりいろいろですね。
お墓というのはそれぞれの地元に根差した文化ですので、こういう面でも地域性が豊かだなと感じます。
さて、芝台を据えてしまうと、いよいよあとは石塔本体の作業にかかるわけですが、今回も少し長くなってきました。
この辺りで稿を改め、続きの作業につきましては、次回またご報告したいと思います。
