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巻石リフォーム工事と洋型墓石の建墓@:五条西山共同墓地
2019/10/10


最近の施工事例をご紹介いたします。
今回からご紹介していく工事は、タイトルにございますように、「巻石のリフォーム工事」および「洋型墓石の建墓工事」です。
これについては特にご説明するまでもないかと思いますが、まずは当然ながら洋型の墓石を建てるというのが最大の目的です。
で、せっかく新しいお墓を作るのだから、石塔を建てるだけでなくついでに巻石もきれいにしておこう、というお客様のご意向で、緩みや傾きなどが見られる巻石も、一旦解体した上できれいに復元据え直しという、リフォーム工事を行ないます。
現場は五条西山共同墓地。
このところこちらの墓地での施工事例の紹介が続いていますね。
少し前は佐紀新墓というところでの作業を立て続けにご報告するということがありましたが、不思議なことに同じ墓地での仕事が同時期に重なっていくというのは、ままあることなのです。
そうでなくても、五条西山共同墓地は近隣でも最大級の共同墓地ですので、お仕事をいただく機会は多いところです。
当ブログでもすっかりお馴染みの墓地ですね。
少し東に向かって歩けば、五分ほどで唐招提寺があります。
では現場ですが、写真一枚目、このようなところです。
いきなり杭がずらりと並んでいますが、これは既に巻石の解体を終え、外した延石を据え直すための基礎作業に入っているところです。
この杭を打ち込み、クラッシャーと鉄筋を施工した上に、石をきれいに復元していくことになります。
が、先走るのは控えましょう。
まずは区画ですが、写真の印象からしますと、大きさは間口4尺に奥行が5尺といったところでしょうか。
外した巻石は、区画手前などに置かれているのがおわかりになるかと思います。
ところで、巻石の解体復元にせよ、新規巻石の設置にせよ、巻石にかかわる工事を行なう際には、事前にやっておくべき重要な作業があります。
現場に入ってまず最初にすべき作業と言ってもいいですね。
何かというと、計測です。
写真二枚目ですが、こんな風に、隣接する区画との元の隙間は何寸だったか、必要なところすべてを測って記録しておきます。
「復元」工事といつも表現しておりますが、復元というのは元通りにすることですので、傾きなどを直して工事前と高さが多少変わったりするのはもちろん仕方のないところとはいえ、工事が終わってみれば隣との境界が移動していた、なんてことになると非常に困るわけですね。
というわけで、要所要所の事前計測というのは、巻石をいじる上で非常に大事なのです。
そしてこの計測がきちんと終わりましたら、ようやく解体作業に取り掛かり、その解体も終わって基礎作業に入っている、というのが最初にお見せした写真の段階なわけです。
もう一度最初の写真に戻っていただきますと、杭を並べるのも適当にやっているわけではなく、ひとつの原則があります。
それは、ひとつの石につき、その左右両端を杭で支えること、つまり石1に杭2が対応するのが基本だということです。
ではなぜ前だけ5本という半端な数字になっているのかというと、左右の前石に加え、中央のくり階段の部材については杭一本があてられるから、ということになります。
なにか事前準備の話、杭の話など、作業以前の話題で随分長くなってしまいましたね……。
ここらで稿を改め、巻石復元作業については次回以降またご報告したいと思います。
