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新しい和型石塔の工事@:歌姫墓地
2019/12/16
今回は、新しい和型石塔を建てる工事をご紹介させていただきます。
いわゆる新規建墓です。
ありがたいことです。
石屋としてはやはり、和型であれ洋型であれ、新しい石塔を建てることができるというのは、大変嬉しいものです。
現場となる墓地ですが、歌姫墓地というところです。
これまでにも何度かご紹介したことがありますが、歌姫というとてもきれいな名前は地名です。
奈良を代表する史跡のひとつである平城宮跡から、少し北に向かったところにあります。
弊社からは車で、道路の混み具合にもよりますが、15〜20分といったところでしょうか。
では早速現場の区画をご案内しましょう。
写真一枚目のようなところです。
既に巻石は設置されている区画です。
巻石があまりにガタついていたり傾きがあったりすると、石塔を建てる前に巻石のリフォーム工事を施す必要がありますが、こちらは問題なさそうです。
区画の大きさとしては3尺×4尺くらいだと思います。
お墓の世界では、今でも寸法単位に普通に尺寸を使うので戸惑われるかもしれませんが、おおよそ90p×120pくらいですね。
写真は石塔下の基礎杭を打ち込もうと配置しているところです。
杭の配置の感じからおわかりいただけるかと思いますが、納骨室はほぼ巻石の内寸ギリギリに据わる予定です。
巻石の内側ほとんど全部が、石の寸法分を除いて納骨スペースとして使われる、という風なイメージですね。
これを打ち込んだ上に、納骨室を据えることになります。
当ブログではお馴染みの工程ですが、手順としては、杭を打ち込んだ後、その上にクラッシャーとメッシュ筋を施工し、セメントで大谷石の納骨室を固定します。
写真二・三枚目のような感じです。
この寸法の区画ですと、大谷石の納骨室を入れると、いっぱいいっぱいになりますね。
ただこうすると、巻石・納骨室・石塔がほぼ完全に一体で固定されるので、強度は出るのではないかと思います。
これくらいの大きさの巻石のところだと、業者さんによっては、納骨室代わりに内側を全部コンクリ打ちにするというところもあるかと想像されますね。
大谷石の天端が巻石の天端とレベル(いわゆるツライチ)ではなく、大谷石の方がほんのわずかに下がっているという高さ関係になります。
パツパツだと据えるときの微調整がきかない場合がありますので、据えしろとしてほんの少し余裕を見ています。
今回はこの上に、芝台付の和型石塔が立つことになるわけですが、少し長くなってきましたし、納骨室まで据えたところで区切りでもありますので、ここらで稿を改め、次の記事で完成までお伝えしたいと思います。