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和型石塔を建てるA完成:五条西山共同墓地
2019/11/18



前回からお伝えしている、和型石塔を建てる工事の続きです。
いわゆる新規建墓工事ですね。
ありがたいことです。
このところ洋型墓石の施工事例をご紹介することが続きましたが、今回はやや久々にオーソドックスな和型石塔です。
場所は五条西山共同墓地。
弊社から車で五分ほど、唐招提寺にもほど近い、近隣でも最大級の共同墓地です。
前の記事では、区画に立っていた標木を抜き、骨壺を確認してから、大谷石の納骨室を据えたというところまでご報告しました。
今回は建墓の本体作業に入ります。
まずは納骨室の上に芝台を組んでいきます。
写真一枚目です。
申し訳ございません、また写真のピントが甘いですね。
ともあれ、和型石塔の芝台は四つの部材で組みますので、四ツ石とも呼ばれます。
写真下の方が正面側、上が裏側です。
ちょっと見づらいでしょうが、左右の石が長くて、裏の石を挟む格好になっているのがおわかりになるでしょうか。
こういう組み方のものを「後ろ挟み」、あるいは人によっては「鳥居型」なんて呼んだりします。
後ろ石の方が長くて、前石との間に両サイドの石を挟む形になっているのが、これもそのままですが「横挟み」ですね。
石同士が離れないよう、内側にはステンレスの金具を付けて補強してあります。
今回は、この上にさらに石塔を乗せていく前に、周辺作業を先に行なっています。
要するに草の生えにくい土の施工ですね。
乾いた草の生えにくい土を区画内に均一に敷き詰め、足などで転圧をかけます。
その上からたっぷりの水を含ませて締めていくと、固く締まって雑草の根などが定着しにくくなるというわけです。
その草の生えにくい土の施工が終わりますと、あらためて石塔の作業に着手します。
いつもながらキモとなるのは、最大の部材である下台の運び込みと設置です。
共同墓地というのは、参道が極端に狭くなっている箇所なども少なくありませんので、搬入は慎重を期します。
区画の立地によって、石塔をどのように積んでいくかのアプローチは本当に臨機応変に考える必要がありますね。
写真二枚目はなんとか無事に下台を芝台の上に据え、これから上台をさらに乗せようかというところです。
下台の天端四隅に置かれているのは、このところ当ブログでもお馴染みになってきました免震パッドです。
これとボンドを併用して、地震対策としています。
もちろん下台と芝台の間、あるいは上台と竿石の間にも、同様のものが入ります。
揺れを逃がすものですので、この上に竿石など乗せるとウネウネと動きやすく、真っ直ぐ建てるにはそれなりにコツが要ります。
こうして無事に石塔が出来上がりますと、最後に区画内に玉砂利を敷き、作業完了となります。
写真三枚目、きれいな芝台付の和型石塔が立ちました。
シルエットが美しいですね。
なお、正面に「南無阿弥陀仏」など彫り入れる場合は、ご覧のように花立に「○○家」と彫刻することが多いです。
五条西山共同墓地での新規和型石塔を建てる工事、これにて完成です。
