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巻石のリフォーム工事:西大寺奥之院墓地

2024-04-22

お墓のリフォーム
墓石・お墓の池渕石材工業 実績画像

今回ご紹介する施工事例は、巻石のリフォーム工事です。

巻石というのは、いわゆる石塔ないし墓石本体、あるいは霊標のように、故人をお祀りするためにその戒名などを刻んで墓所の区画内に設置する石と違って、墓所の区画がどこからどこまでかを示すために、区画周囲をぐるっと囲っている石のことです。

個々の墓所の敷地を区切っている枠の石、とでも言えばいいでしょうか。

外柵と呼ばれるのも、おおむね同じもののことです。

 

墓石本体が経年で傾くことがあるのと同様に、巻石も設置されてから時間が経ちますと、徐々に傾いてきたり、延石同士の接着が外れて緩み、隙間が開いてきたりといったことがありえます。

そういった際に解体組み直しを行なったりして補修するのが、巻石のリフォーム工事というわけです。

 

本日ご報告するのもそんな工事のひとつでして、まず現場となる墓地は南都の大寺院である西大寺さんが管理しておられる奥之院墓地です。

ここは叡尊さんという上人を供養するための、鎌倉期を代表する石造五輪塔でも有名な場所なのですが、その五輪塔を通り過ぎた奥手に墓地が広がっています。

では早速現場をご案内いたしましょう。

 

 

写真は、既に巻石を解体して、基礎の工程に入っているところです。

杭が何本も並んでいるのがおわかりになるかと思います。

しかしここで注目していただきたいのは、解体しておかれている巻石それ自体の方です。

石塔の裏、写真で言うと手前に置かれている延石をご覧ください。

色の境目がはっきりし過ぎているのでかえってわかりにくいかもしれませんが、非常に背の高い延石であることが見て取れるでしょう。

これ、青っぽい色が残っているのが地上に出ていた部分で、土で汚れて白っぽくなっているのが地面に埋まっていた部分です。

つまり、場所にもよりますが、この背の高い延石のほとんど6割~7割が埋まっていたということで、解体のためにこれを掘り出すのは相当に大変だったことと思います。

現在の普通の工法ですと、基礎をしっかり固めた上に延石を据えますので、多くの場合、地面から見えなくなる部分はほんのわずかなのですが、これほど埋めてあるならば基礎などなくともかなり長持ちしたことと思います。

 

とはいえリフォーム工事に際しては、きちんと基礎工事をして復元いたします。

しかしこの高さの石を元通りにするには、床掘りだけでもなかなかの深さになります。

そして土を掘ったところに杭を打ち、クラッシャー(砕石)を敷き、鉄筋を組み、と続けて巻石をセメントで据え直すということになります。

 

 

写真のようにきれいに復元されました。

いつものように雑草対策として草の生えにくい土も施工されています。

もう一度先ほどの写真と比較して、延石のどれほどの部分が埋まっているか想像していただくのも興味深いところかと存じます。

ともあれ、西大寺奥之院墓地での巻石のリフォーム工事、これにて完成です。

 

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