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2022-12-22
今回ご紹介する施工事例は、なかなかガッツリとボリュームのあるリフォーム工事です。
まずは場所をお伝えしておきましょう。
平城宮跡から少し北に行った佐紀町に位置する、佐紀新墓という共同墓地です。
共同墓地というのは地域の皆様で管理しておられる墓地のことです。
お墓のリフォーム工事といってもいろいろありますが、今回のリフォーム内容につきましては、現場の写真をご覧いただいた方がわかりやすいと思いますので、まずはご案内しましょう。
次のような墓所です。
間知石(けんちいし)の上に巻石が置かれた区画に、1尺角の家墓が一基と古墓が一基という立派な墓所です。
間知石というのは、ゴツゴツした石肌が見えている、石垣のように足元に組まれた石のことです。
しかし正面からでは少しわかりにくいですが、こちらの墓石、かなり傾いているんですね。
巻石にも折れている箇所など見受けられました。
そこで現場でお施主さんと打ち合わせさせていただいた結果、こちらの墓所を完全に解体して組み直し、さらにプラスアルファをするような工事を行ないます。
要点を箇条書き風に挙げていきたいと思います。
・まず石塔、巻石、間知石は一旦すべて解体します。
・古い石塔については撤去します。
・新しい基礎を打って、間知石から据え直します。
・巻石は折れている箇所がありましたので、基本的な形はそのままに、すべて新しい延石で作り直します。
・石塔は免震パッドを入れて組み直します。
・草の生えにくい土と新しい玉砂利を施工し、新規で拝石も置きます。
・花筒が花立の穴に比して大きく、うまく入っていない状態でしたので、花立の穴の開け直しも行ないます。
・さらに少し離れたところにある兵隊墓の花立についても、新しいステンレス花筒が入るようリフォームします。
以上が主な工事内容です。
少し難しいところもあります。
古墓を撤去しますので、家墓が墓所の中央に移動されるわけですが、実は元の巻石、わずかに左右の前石の長さが異なっています。
巻石はすべて新規で作り直すわけで、左右対称の形にすることになります。
ところがそうしようとすると、元の巻石に合わせた形で組まれている間知石(けんちいし)の組み直しも少し工夫する必要があります。
また、そもそも墓地全体の中でもやや奥まったところに位置してますので、作業スペースも大きくは取れません。
といった条件がある中での仕事となります。
そこで実際の作業ですが、まずは古墓を撤去します。
こちらはそれほど大きなものではないので、苦戦するほどではありません。
次いで1尺角という大きな石塔を解体していきます。
石塔を解体すると地下には納骨室がありますので、そちらに納められているお骨を採骨し、納骨室も撤去します。
さらに古い巻石、そして間知石と順番に解体していきます。
この時点で墓所内は次のようになっています。
上から見て三角形をしている石が間知石(けんちいし)です。
何しろ一般の方には見慣れないであろう字面ですので、常時ルビを振っておきたいくらいなのですが、昔からのお墓ですと、この石を組んだ上に延石を置いて巻石にする、という形で使われているのがよく見られます。
高いものになると、間知石も二段三段と重ねるケースもあります。
道路脇の法面だとか川の土手などを固めるのにも使われるので、そういったところを連想なさった方もおられるかもしれませんね。
さて、解体が終わりましたら次は基礎の段階に進んでいきます。
基礎工事の段取りとしましては、まずは杭を並べて打ち込みます。
その上にクラッシャー(砕石)を敷いて、鉄筋をレール状に組みます。
さらにその上にコンクリートを流し込んで鉄筋を巻き込みますと、いわゆる鉄筋コンクリートの基礎の出来上がりです。
この施工当日は年末の冷たい雨が降る中でしたね。
凍り付きそうな天候のもと、職人には頑張ってもらいました。
このようにして打ったコンクリートが乾いて固まりましたら、今度はその上に間知石を据え直していきます。
三角形の尻尾の側を内側に向けて揃える形で並べていきます。
当然のことながら、元々組まれていた順番で並べ直します。
三角形の尻尾を内側に向けると、ギザギザの形になって隙間ができますよね。
そこをどうするかというと、ギザギザを埋めるようにコンクリートを詰めていきます。
裏込めと呼びます。
こうして頑丈な間知石の石組みが出来るわけです。
また、裏込めをすることによって、間知石の天端が平坦になりました。
この上に延石を組んで巻石とします。
先にも少し触れましたように、元の巻石には折れた個所などあったので、今回はすべての延石を新しいものにします。
巻石部分を総取っ替え、というわけですね。
やはり新しい巻石はパリッとしているというか、きれいです。
石の部材と部材が接する合口の部分は、裏側からステンレスの補強金具で強化してあります。
これがあると、巻石の強度が大きく変わってきます。
そう簡単に口が開いたり外れたりといったことはなくなります。
こうして巻石部分のリフォームは完了しました。
続きまして石塔の復元据え直し工事に取り掛かっていきます。
一度解体した石塔を据え直すにしても、新規で石塔を建てるにしても同じなのですが、まずすべきことは納骨室の設置です。
その名の通り、お骨をお納めして安置するスペースですね。
ある意味、石塔以上にお墓の本体と呼べるところでしょう。
巻石の基礎をするときと同様の手順なのですが、あらためてご紹介すると、まずは納骨室を入れる場所に合わせて杭を打ち込み、その上にクラッシャー(砕石)を敷いてメッシュ筋を施工し、さらにその上に白御影石の石棺をセメントで固定します。
納骨室はお骨を安置する大事な場所ですので、底にはきれいな砂を敷き詰めます。
次にすることとしましては、新しい土の補充があります。
墓所は巻石や納骨室といった骨組は組み上がりつつも、まだその内側の空間が埋められていない状態です。
ここに新しい土を入れて、しっかりと固めます。
これでいよいよ墓石が復元されるのを待つばかり、といった感じになってきましたね。
解体されて別の場所に置かれていた墓石の部材を運び込み、組んでいきます。
もちろん石塔の下台から順に据えます。
なにしろ1尺角の石塔ですから、その下台となるとかなり大きな石です。
ここが間違いなく山場のひとつです。
下台さえ据わってしまえば、あとはそれより大きな石はありませんからね。
上の写真のように下台を据えたわけです。
天端に置かれている白いのは、いつものように免震パッドです。
墓石の地震対策として施工されるものです。
新規の墓石に限らず、今回のように古い石塔のリフォーム工事の一環としても施工できるのが特徴ですね。
我が家のお墓も地震対策を、とお考えの場合は是非ご相談くださいませ。
この上にさらに上台、竿石と乗せていきます。
石塔の作業の基本的な部分が終われば、続いて墓所内の最終整備に入ります。
石塔の前に拝石を三枚敷き、残りの土の上につきましては雑草対策として、草の生えにくい土を施工します。
水で締めると固くなって、雑草の根が定着しにくくなるという土です。
その水が引きますと、最後に玉砂利を敷いて作業完了となります。
巻石も新しく変えただけあって、非常にリフレッシュした印象です。
きれいな墓所へとリフォームされました。
充実した仕事をさせていただいたと思います。
佐紀新墓でのお墓のリフォーム工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
お気軽にご連絡ください。
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今回ご紹介する施工事例は、なかなかガッツリとボリュームのあるリフォーム工事です。
まずは場所をお伝えしておきましょう。
平城宮跡から少し北に行った佐紀町に位置する、佐紀新墓という共同墓地です。
共同墓地というのは地域の皆様で管理しておられる墓地のことです。
お墓のリフォーム工事といってもいろいろありますが、今回のリフォーム内容につきましては、現場の写真をご覧いただいた方がわかりやすいと思いますので、まずはご案内しましょう。
次のような墓所です。
間知石(けんちいし)の上に巻石が置かれた区画に、1尺角の家墓が一基と古墓が一基という立派な墓所です。
間知石というのは、ゴツゴツした石肌が見えている、石垣のように足元に組まれた石のことです。
しかし正面からでは少しわかりにくいですが、こちらの墓石、かなり傾いているんですね。
巻石にも折れている箇所など見受けられました。
そこで現場でお施主さんと打ち合わせさせていただいた結果、こちらの墓所を完全に解体して組み直し、さらにプラスアルファをするような工事を行ないます。
要点を箇条書き風に挙げていきたいと思います。
・まず石塔、巻石、間知石は一旦すべて解体します。
・古い石塔については撤去します。
・新しい基礎を打って、間知石から据え直します。
・巻石は折れている箇所がありましたので、基本的な形はそのままに、すべて新しい延石で作り直します。
・石塔は免震パッドを入れて組み直します。
・草の生えにくい土と新しい玉砂利を施工し、新規で拝石も置きます。
・花筒が花立の穴に比して大きく、うまく入っていない状態でしたので、花立の穴の開け直しも行ないます。
・さらに少し離れたところにある兵隊墓の花立についても、新しいステンレス花筒が入るようリフォームします。
以上が主な工事内容です。
少し難しいところもあります。
古墓を撤去しますので、家墓が墓所の中央に移動されるわけですが、実は元の巻石、わずかに左右の前石の長さが異なっています。
巻石はすべて新規で作り直すわけで、左右対称の形にすることになります。
ところがそうしようとすると、元の巻石に合わせた形で組まれている間知石(けんちいし)の組み直しも少し工夫する必要があります。
また、そもそも墓地全体の中でもやや奥まったところに位置してますので、作業スペースも大きくは取れません。
といった条件がある中での仕事となります。
そこで実際の作業ですが、まずは古墓を撤去します。
こちらはそれほど大きなものではないので、苦戦するほどではありません。
次いで1尺角という大きな石塔を解体していきます。
石塔を解体すると地下には納骨室がありますので、そちらに納められているお骨を採骨し、納骨室も撤去します。
さらに古い巻石、そして間知石と順番に解体していきます。
この時点で墓所内は次のようになっています。
上から見て三角形をしている石が間知石(けんちいし)です。
何しろ一般の方には見慣れないであろう字面ですので、常時ルビを振っておきたいくらいなのですが、昔からのお墓ですと、この石を組んだ上に延石を置いて巻石にする、という形で使われているのがよく見られます。
高いものになると、間知石も二段三段と重ねるケースもあります。
道路脇の法面だとか川の土手などを固めるのにも使われるので、そういったところを連想なさった方もおられるかもしれませんね。
さて、解体が終わりましたら次は基礎の段階に進んでいきます。
基礎工事の段取りとしましては、まずは杭を並べて打ち込みます。
その上にクラッシャー(砕石)を敷いて、鉄筋をレール状に組みます。
さらにその上にコンクリートを流し込んで鉄筋を巻き込みますと、いわゆる鉄筋コンクリートの基礎の出来上がりです。
この施工当日は年末の冷たい雨が降る中でしたね。
凍り付きそうな天候のもと、職人には頑張ってもらいました。
このようにして打ったコンクリートが乾いて固まりましたら、今度はその上に間知石を据え直していきます。
三角形の尻尾の側を内側に向けて揃える形で並べていきます。
当然のことながら、元々組まれていた順番で並べ直します。
三角形の尻尾を内側に向けると、ギザギザの形になって隙間ができますよね。
そこをどうするかというと、ギザギザを埋めるようにコンクリートを詰めていきます。
裏込めと呼びます。
こうして頑丈な間知石の石組みが出来るわけです。
また、裏込めをすることによって、間知石の天端が平坦になりました。
この上に延石を組んで巻石とします。
先にも少し触れましたように、元の巻石には折れた個所などあったので、今回はすべての延石を新しいものにします。
巻石部分を総取っ替え、というわけですね。
やはり新しい巻石はパリッとしているというか、きれいです。
石の部材と部材が接する合口の部分は、裏側からステンレスの補強金具で強化してあります。
これがあると、巻石の強度が大きく変わってきます。
そう簡単に口が開いたり外れたりといったことはなくなります。
こうして巻石部分のリフォームは完了しました。
続きまして石塔の復元据え直し工事に取り掛かっていきます。
一度解体した石塔を据え直すにしても、新規で石塔を建てるにしても同じなのですが、まずすべきことは納骨室の設置です。
その名の通り、お骨をお納めして安置するスペースですね。
ある意味、石塔以上にお墓の本体と呼べるところでしょう。
巻石の基礎をするときと同様の手順なのですが、あらためてご紹介すると、まずは納骨室を入れる場所に合わせて杭を打ち込み、その上にクラッシャー(砕石)を敷いてメッシュ筋を施工し、さらにその上に白御影石の石棺をセメントで固定します。
納骨室はお骨を安置する大事な場所ですので、底にはきれいな砂を敷き詰めます。
次にすることとしましては、新しい土の補充があります。
墓所は巻石や納骨室といった骨組は組み上がりつつも、まだその内側の空間が埋められていない状態です。
ここに新しい土を入れて、しっかりと固めます。
これでいよいよ墓石が復元されるのを待つばかり、といった感じになってきましたね。
解体されて別の場所に置かれていた墓石の部材を運び込み、組んでいきます。
もちろん石塔の下台から順に据えます。
なにしろ1尺角の石塔ですから、その下台となるとかなり大きな石です。
ここが間違いなく山場のひとつです。
下台さえ据わってしまえば、あとはそれより大きな石はありませんからね。
上の写真のように下台を据えたわけです。
天端に置かれている白いのは、いつものように免震パッドです。
墓石の地震対策として施工されるものです。
新規の墓石に限らず、今回のように古い石塔のリフォーム工事の一環としても施工できるのが特徴ですね。
我が家のお墓も地震対策を、とお考えの場合は是非ご相談くださいませ。
この上にさらに上台、竿石と乗せていきます。
石塔の作業の基本的な部分が終われば、続いて墓所内の最終整備に入ります。
石塔の前に拝石を三枚敷き、残りの土の上につきましては雑草対策として、草の生えにくい土を施工します。
水で締めると固くなって、雑草の根が定着しにくくなるという土です。
その水が引きますと、最後に玉砂利を敷いて作業完了となります。
巻石も新しく変えただけあって、非常にリフレッシュした印象です。
きれいな墓所へとリフォームされました。
充実した仕事をさせていただいたと思います。
佐紀新墓でのお墓のリフォーム工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
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