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2022-12-15
今回ご紹介する施工事例は、新しいお墓を作らせていただくというものです。
既に巻石は設置されている区画に、芝台付きの和型石塔と霊標を建てます。
純粋な新規建墓というわけですね。
ありがたいことです。
現場となるのは近隣の五条西山共同墓地です。
弊社から車で五分、弊社のブログで取り上げる件数も多い、われわれにとってはホームグラウンドと呼ばせていただきたい墓地です。
近鉄線路を挟んで東側には、世界遺産の唐招提寺もすぐ近くにあります。
そんな場所での工事ですが、まずは現場区画をご案内しましょう。
次のような墓所です。
巻石も非常に新しいのが見て取れるかと思いますが、こちらも弊社が作らせていただいたものです。
そこに今度は石塔を建てていただけるわけですから、石屋としては非常に嬉しいところですね。
そうそう、石塔と霊標を建てる工事に加え、区画周囲が土のままだとどうしても草が生えてきやすいという問題がありますので、巻石の四周にはコンクリ打ちを施します。
すぐ裏側には南天の樹が生えているのですが、これも抜くことになりました。
さて、基本的にはオーソドックスな建墓工事となるのですが、一点だけ少し変わったところがありまして、お墓を建てる向きです。
巻石の形からして、標準的には階段のある手前側に正面を向けて立つことになります。
が、今回は向かって左側=東側に石塔の正面を向け、西に向かって拝んでいただく形で建碑を行ないます。
というのも、五条西山共同墓地内には、墓地のシンボルともなる大きな観音様の像が立っていまして、そちらに向かって拝む形のお墓にしたいから、ということで、既にお寺さんともご相談の上での決定ということでした。
もちろん、作業はそのご指示に従って行います。
ちなみにですが、少なくとも仏教式の場合、お墓はどちら向きに建てなければならない、ということはありません。
仏教には有名な極楽浄土や浄瑠璃浄土の他にも、無数と言っていいくらい多くの浄土があり、どちらを向いても救いがあるから、ということでしょうかね。
とはいえ、日本人の風習や感覚からして、南向きや東向きが好まれるという傾向はあるようで、霊園によっては区画の向きに応じて、同じ面積でも永代使用料が変わってくるというところもあるようです。
東向きの場合は、極楽浄土のある西に向かって礼拝できる、というのも特に浄土系の宗派の方には意味がありますね。
他方、西向きに拝むのではなく、石塔自体の正面が西を向いている方がいい、というご意見もあり、そこは最終的にはお施主さんにご決定いただくところです。
では工事の様子に移りましょう。
巻石は新しいものですので、いじる箇所はありません。
最初から墓石本体の作業というわけですが、といって石塔の台石をいきなり土の上に置くということはしません。
まずは墓石の下、地下にあたる部分でお骨を安置するスペースとなる、納骨室を組んでいきます。
基礎も含めた作業手順ですが、まず納骨室が入る場所に合わせて土を掘り下げます。
次いで足元を支える杭を並べ、打ち込みます。
その上にクラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、メッシュ筋を施工します。
さらにその上にセメントで白御影石の石棺を据え付ければ、納骨室は設置完了となります。
あわせまして、今度は巻石に沿った区画周囲の地面につきまして、削土を行ないます。
先に少し触れましたように、雑草対策として墓所周囲にはコンクリ打ちを行なうからです。
これももちろん、単に地面にセメントを塗るという話ではなく、頑丈かつきれいに施工するには土を均して整地したりといった段取りがあります。
段取り八分という言葉がありますが、何事も下準備が肝心ですね。
仕事はほんと、見えないところにこそ効率化のキモがあります。
続きましては、台石類の据え付けです。
具体的には石塔の芝台と霊標台、石塔前の拝石です。
芝台というのは、標準的な二段の台石の下に追加でさらに置かれる台のことで、お墓の背がより高くなってきれいに見えます。
また、芝台の内側も納骨室として使えますので、お骨を納めるスペースが広がるという意味合いもあります。
芝台は先ほど設置した納骨室の上に、拝石と霊標台は土の上にクラッシャー(砕石)とメッシュ筋で基礎を施して据え付けます。
上の写真が芝台です。
四つの石の組み合わせですので、それらが簡単に外れてしまわないように、石同士が接する合口のところを内側からステンレスの金具で補強してあります。
下の写真は霊標台です。
ステンレスの芯棒が飛び出していますが、霊標本体にも穴が開けられており、これを差し込むような形で固定します。
少しでも霊標が倒れるリスクを減らそうという工夫のひとつです。
さて、ここまで作業が進みますと、あとは石塔本体、および区画周囲のコンクリ仕上げを残すばかり、ということになります。
芝台の上に墓石本体の下台を乗せます。
下台の天端、磨きのかかっていない部分の四隅に置かれているのは、地震対策の免震パッドです。
お墓の地震対策もオーソドックスな施工となってきています。
奈良は地震の少ない土地というイメージがありますが、人間が持っている歴史的なイメージなど、地質学的なスケールの前では何ほどでもないでしょう、というわけでお墓にも地震対策を施ケースが増えてきているわけです。。
可能な対策はしておくに越したことはないでしょう。
芝台付きの石塔の場合、免震パッドは芝台/下台の間、下台/上台、上台/竿石と三か所で使うことになります。
石塔が一通り組み上がりましたら、今度は雑草対策として、草の生えにくい土の施工に移ります。
お墓で大事なことのひとつに雑草対策がありまして、お墓参りのたびに草むしりが大変という方も少なくないかと存じます。
この草の生えにくい土というのは、仕上がると堅く締まって雑草の根っこを寄せつけなくなるというもので、100%これだけで雑草対策が万全になるというものではありませんが、日常的なお墓参りの際の草むしり負担は相当軽減してくれます。
お墓の雑草対策工事も、いつでもご相談ください。
そして今回は区画の中だけでなく、区画の周囲も雑草対策を行なうのでした。
むき出しの地面になっているところに、コンクリを打ちます。
夏場のひどいときなど、地面から伸びてきた草が区画の中にまで先を垂らしていることがありますよね。
しかしこうして固めておけば、その心配もなくなります。
区画内の草の生えにくい土を施工するのに使った水が引けば、次の写真のように新しい玉砂利を敷いて作業完了となります。
美しい芝台付きの和型石塔が姿を見せました。
出来上がってみれば、石塔の正面と巻石の正面が違っていることも、違和感というよりはむしろ味になっているように感じます。
区画の周囲もコンクリ打ちをしたことによってすっきりしました。
五条西山共同墓地での新しいお墓の建立工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。
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今回ご紹介する施工事例は、新しいお墓を作らせていただくというものです。
既に巻石は設置されている区画に、芝台付きの和型石塔と霊標を建てます。
純粋な新規建墓というわけですね。
ありがたいことです。
現場となるのは近隣の五条西山共同墓地です。
弊社から車で五分、弊社のブログで取り上げる件数も多い、われわれにとってはホームグラウンドと呼ばせていただきたい墓地です。
近鉄線路を挟んで東側には、世界遺産の唐招提寺もすぐ近くにあります。
そんな場所での工事ですが、まずは現場区画をご案内しましょう。
次のような墓所です。
巻石も非常に新しいのが見て取れるかと思いますが、こちらも弊社が作らせていただいたものです。
そこに今度は石塔を建てていただけるわけですから、石屋としては非常に嬉しいところですね。
そうそう、石塔と霊標を建てる工事に加え、区画周囲が土のままだとどうしても草が生えてきやすいという問題がありますので、巻石の四周にはコンクリ打ちを施します。
すぐ裏側には南天の樹が生えているのですが、これも抜くことになりました。
さて、基本的にはオーソドックスな建墓工事となるのですが、一点だけ少し変わったところがありまして、お墓を建てる向きです。
巻石の形からして、標準的には階段のある手前側に正面を向けて立つことになります。
が、今回は向かって左側=東側に石塔の正面を向け、西に向かって拝んでいただく形で建碑を行ないます。
というのも、五条西山共同墓地内には、墓地のシンボルともなる大きな観音様の像が立っていまして、そちらに向かって拝む形のお墓にしたいから、ということで、既にお寺さんともご相談の上での決定ということでした。
もちろん、作業はそのご指示に従って行います。
ちなみにですが、少なくとも仏教式の場合、お墓はどちら向きに建てなければならない、ということはありません。
仏教には有名な極楽浄土や浄瑠璃浄土の他にも、無数と言っていいくらい多くの浄土があり、どちらを向いても救いがあるから、ということでしょうかね。
とはいえ、日本人の風習や感覚からして、南向きや東向きが好まれるという傾向はあるようで、霊園によっては区画の向きに応じて、同じ面積でも永代使用料が変わってくるというところもあるようです。
東向きの場合は、極楽浄土のある西に向かって礼拝できる、というのも特に浄土系の宗派の方には意味がありますね。
他方、西向きに拝むのではなく、石塔自体の正面が西を向いている方がいい、というご意見もあり、そこは最終的にはお施主さんにご決定いただくところです。
では工事の様子に移りましょう。
巻石は新しいものですので、いじる箇所はありません。
最初から墓石本体の作業というわけですが、といって石塔の台石をいきなり土の上に置くということはしません。
まずは墓石の下、地下にあたる部分でお骨を安置するスペースとなる、納骨室を組んでいきます。
基礎も含めた作業手順ですが、まず納骨室が入る場所に合わせて土を掘り下げます。
次いで足元を支える杭を並べ、打ち込みます。
その上にクラッシャー(砕石)を敷いて転圧をかけ、メッシュ筋を施工します。
さらにその上にセメントで白御影石の石棺を据え付ければ、納骨室は設置完了となります。
あわせまして、今度は巻石に沿った区画周囲の地面につきまして、削土を行ないます。
先に少し触れましたように、雑草対策として墓所周囲にはコンクリ打ちを行なうからです。
これももちろん、単に地面にセメントを塗るという話ではなく、頑丈かつきれいに施工するには土を均して整地したりといった段取りがあります。
段取り八分という言葉がありますが、何事も下準備が肝心ですね。
仕事はほんと、見えないところにこそ効率化のキモがあります。
続きましては、台石類の据え付けです。
具体的には石塔の芝台と霊標台、石塔前の拝石です。
芝台というのは、標準的な二段の台石の下に追加でさらに置かれる台のことで、お墓の背がより高くなってきれいに見えます。
また、芝台の内側も納骨室として使えますので、お骨を納めるスペースが広がるという意味合いもあります。
芝台は先ほど設置した納骨室の上に、拝石と霊標台は土の上にクラッシャー(砕石)とメッシュ筋で基礎を施して据え付けます。
上の写真が芝台です。
四つの石の組み合わせですので、それらが簡単に外れてしまわないように、石同士が接する合口のところを内側からステンレスの金具で補強してあります。
下の写真は霊標台です。
ステンレスの芯棒が飛び出していますが、霊標本体にも穴が開けられており、これを差し込むような形で固定します。
少しでも霊標が倒れるリスクを減らそうという工夫のひとつです。
さて、ここまで作業が進みますと、あとは石塔本体、および区画周囲のコンクリ仕上げを残すばかり、ということになります。
芝台の上に墓石本体の下台を乗せます。
下台の天端、磨きのかかっていない部分の四隅に置かれているのは、地震対策の免震パッドです。
お墓の地震対策もオーソドックスな施工となってきています。
奈良は地震の少ない土地というイメージがありますが、人間が持っている歴史的なイメージなど、地質学的なスケールの前では何ほどでもないでしょう、というわけでお墓にも地震対策を施ケースが増えてきているわけです。。
可能な対策はしておくに越したことはないでしょう。
芝台付きの石塔の場合、免震パッドは芝台/下台の間、下台/上台、上台/竿石と三か所で使うことになります。
石塔が一通り組み上がりましたら、今度は雑草対策として、草の生えにくい土の施工に移ります。
お墓で大事なことのひとつに雑草対策がありまして、お墓参りのたびに草むしりが大変という方も少なくないかと存じます。
この草の生えにくい土というのは、仕上がると堅く締まって雑草の根っこを寄せつけなくなるというもので、100%これだけで雑草対策が万全になるというものではありませんが、日常的なお墓参りの際の草むしり負担は相当軽減してくれます。
お墓の雑草対策工事も、いつでもご相談ください。
そして今回は区画の中だけでなく、区画の周囲も雑草対策を行なうのでした。
むき出しの地面になっているところに、コンクリを打ちます。
夏場のひどいときなど、地面から伸びてきた草が区画の中にまで先を垂らしていることがありますよね。
しかしこうして固めておけば、その心配もなくなります。
区画内の草の生えにくい土を施工するのに使った水が引けば、次の写真のように新しい玉砂利を敷いて作業完了となります。
美しい芝台付きの和型石塔が姿を見せました。
出来上がってみれば、石塔の正面と巻石の正面が違っていることも、違和感というよりはむしろ味になっているように感じます。
区画の周囲もコンクリ打ちをしたことによってすっきりしました。
五条西山共同墓地での新しいお墓の建立工事、これにて完成です。
奈良をはじめ、近隣地域でのお墓工事のご用命は池渕石材まで。
お墓のリフォーム工事も新規建墓も、あるいは戒名彫刻から墓じまいまで、お墓のことなら何でもご相談承っております。