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お墓の基礎知識〜鍬入れ

2016/07/06



猛暑の日が続いていますねえ。

どんな情報媒体でも繰り返されていることですが、当ホームページをご覧の皆様も、健康には重々ご注意くださいませ。

さてまたお墓の基礎知識であります。

まずは冒頭の写真をご覧ください。

そこにあるような光景をお墓で見たことがあるという方、おられますでしょうか。

 

これはいわゆる「鍬入れ」の風景です。

家を建てる時の地鎮祭だとか、建造物の起工式みたいなものに当たる、儀式めいたものと言えましょうか。

要するに、これから工事を始めますよー、という印ですね。

日本の風俗習慣というか、ものの考え方として、どんな土地にも神様が宿っているというメンタリティは広く見受けられますよね。

現代に残るアニミズム、とまで言うといささか大袈裟でしょうが。

ともあれお墓でも同様でして、いきなり工事にかかって土を掘り返すのではなく、その場所に対してまずは挨拶をしておこうということです。

 

どこの業者さんもやっておられるかどうかは存じませんが、弊社ではだいたいの工事の前にこの鍬入れを行なっています。

対象となる墓所の四隅を軽く掘り返して、米や塩をまき、お線香を上げるというのが基本的な手順ですね。

写真右および二段目をご参照ください。

特別に定められた式次第があるというものでもないので、別の業者さんだと違うやり方でされているかもしれません。

線香を省くこともあるでしょうし、米や塩に合わせて小豆を使ってみたりとか、さまざまだと思います。

 

地鎮祭といえば、神式の宗教行事であるという感が濃厚ですが、鍬入れの場合は習俗的な部分と民間信仰的な部分が入り混じって、きっちり切り分けられるようなものではありませんね。

「因習」と呼ばれる方もおられるかもしれません。

そういえば少し前に、どこかの自治体が発行したカレンダーに六曜(大安とか友引とかですね)が記載されており、公的機関の発行物なのに因習的だということで、回収になったということが報道されていました。

考え方としては合理的・啓蒙的だと思うのですが、われわれのような仕事はそういう習俗的な部分を無視しては、具合の悪いことも多いんですよね。。

例えばお墓の完成引き渡しに仏滅の日は選びませんし、鍬入れはやはり大安の日に行ないます。

われわれが気にするというだけでなく、お客様のほうでも、そういった日取りの吉凶を尋ねてこられることはしばしばですしね。

まあ鍬入れに関しては、「いい日」を見計らって作業開始の区切りを付ける、というくらいに捉えておいてもらえればいいかと思います。

 

あと、夏の土用期間が近付いてきていますが、鍬入れのいいところは、それで工事に着工した印にもなるというところです。

というのも土用というのは、土をいじる作業に障りが生ずるとされる期間なのですが、土用以前に着手した作業については継続しても問題ないとされているからです。

そんなわけで土用の期間にかかりそうな工事については、早めに鍬入れを済ましておいたりするわけですね。

 

因習、かもしれませんが、日本人がどのような発想で自然と付き合おうとしてきたのか、という視点から見ると、こんな習俗ひとつでも文化論の材料になりうるので面白いと思います。


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