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桃と他界

2017/04/27



今年の桜は遅れているなあ、とか思っていたのがひと月近く前のこと。

それが奈良でも一気に開花して、急にお花見の予定を立てられるような方も多かったんじゃないでしょうか。

桜はやはりいいものですね。

車で走っていると、あまり注意していなかったような場所にも桜並木があるのに気付いたりしまして、ふと見惚れそうになります。

今はすっかり葉桜ですが、これはこれできれいなものだと思います。

 

ところで桜と同時期、ピンクの花というと桃も開花の季節なの、ご存知でしたでしょうか。

弊社の敷地内にある桃の花も、今月の前半には盛りを迎えておりました。

 桜よりはいささかキツイというか、濃いピンク色が鮮やかです。

緑の葉とのコントラストもきれいでした。

これ、きちんと手入れをして栽培してるというわけではないのですが、秋になると小さな実も付けてくれます。

見てくれはあまりよくありませんが、食べるとちゃんと甘酸っぱい桃の味がして感心したりします(笑)

あ、ちなみに横で白い花をたわわに付けているのはユキヤナギです。

これまた同じ頃に満開になってまして、紅白の賑やかな光景ですね。 

 

さて、石屋に桃というのもミスマッチな感じがするかもしれません。

しかしなかなかどうして、桃というのはお墓そのものとはあまり関係ありませんが、桃源郷などと言われるように、東洋の他界をめぐる物語には縁の深い果実です。

桃源郷という他界の存在は、中国六朝時代の文学者・陶淵明の『桃花源記』によって知られるようになったということです。

これは道教の仙人思想とも結びつき、桃は食べると不老長寿を得られるといった効能のある仙果の象徴となったようですね。

 

日本においても、イザナギが黄泉の国から逃げ帰る時に、追いかけてきた黄泉醜女(よもつしこめ)に桃を投げつけて撃退したという話がありますし、あのジューシーで奥ゆかしい甘さのある果実は、不思議な力のあるものとして、昔から東洋人の文学的想像力を刺激してきたみたいであります。

そういえばあまりに馴染み過ぎていて忘れがちですが、「桃太郎」なんてのも桃をめぐる奇想譚の代表格ですね。

 

日本でも桃は古くから食べられていたようで、考古学の発掘事例ですと、最古のものは縄文時代にまでさかのぼるそうです。

これまた年中行事に定着していて、私なんぞはまた忘れてしまいそうになったのですが、ひな祭りは桃の節句ですよね。

日本の季節行事と言いますと、3月3日とか5月5日、7月7日などいわゆるゾロ目の日が多いですが、ちょっと調べたところ、これはもともと中国から入ってきた考え方として、奇数が重なる日は縁起が悪いと考えられていたそうで、そんな縁起の悪さを振り払うために祭りがおこなわれるようになったという説を目にしました。

邪気を払うと信じられた桃は、そんな節句に飾られる果物としてピッタリだったのでしょうね。

 

旬の桃が出回るのはまだしばらく先のことになりますが、桃にまつわるアレコレを想起しながら食べてみると、また違った味わいがするかもしれません。

とっ散らかった四方山話のようになってしまいましたが、本日は桃と他界、というよりは桃にまつわる雑談でした(笑)


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