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「お墓の文化論」最終回

2016/12/16



「お墓の文化論」講座、一昨日が最終回でした。
10月よりほぼ隔週ペースで、五回に渡ってお墓のことを喋らせていただいたわけですが、終わりとなるとやはり感慨がありますねえ。
一昨日は「お墓と現代社会:いま、死者の尊厳とは」と題しまして、現代の葬墓制の多様化をご紹介した上で、近年のお墓のあり方は死者の尊厳への尊重を本当に担保できているのか、そもそも尊厳とは何か、みたいなことを主にお話ししました。

まあ尊厳という概念自体、いろいろなアプローチができるものであり、法で一律に規定するようなことは不可能でしょうが、尊重されるべきものであるのは間違いないわけです。
お墓に即して言いますと、昔は良くも悪くも家族という共同体が死者の埋葬の責任を担っていた。
だから現行の「墓地、埋葬等に関する法律」には、死者(遺体)の埋葬に関する義務規定はないわけですね。
家族が亡くなった構成員をお墓に入れ、弔うのが常識とされていました。
 
ところが現在はこのコンセンサスが崩れ、個別のお墓を建てず永代供養墓とか納骨堂に遺骨を納める、あるいはもっと極端になると、お墓的なものに一切関わりを持たずに遺骨を自宅で管理したり(手元供養)、果ては散骨しちゃったりするわけですね。
いろんな埋葬法については、個々人でそれぞれ考え方もありましょうが、現状ですと問題になることの一つが、遺骨が祭祀財産に準ずる扱いを受けていることですね。
祭祀財産の処分権は祭祀権の承継者にあるので、例えば亡くなった方がちゃんとお墓に入れてほしいと望んでいたとしても、遺族が散骨でいいやとなったら、その人のお骨は撒かれてしまう可能性がある。
これは果たして死者の尊厳という考え方と折り合うんだろうか、というようなことです。
 
他にも講義の中で取り上げたテーマは多岐に渡りますが、詳しくは弊社ブログであらためて「お墓の文化論」全体をまとめ直したいと思います。
ともあれ、お墓をめぐる話の締めくくりとして、尊厳ということを語れたのはよかったんじゃないかと自分でも思います。
私自身も、自分の仕事に対する向きあい方を鍛え直すことができたように感じます。
 
五回というのは長いと同時に短くもあり、受講生の皆さんとの間合いも、ようやく馴染んできたかなという頃合いでもありましたが、やりきったという達成感もありますね。
これほど集中的にテーマを絞った勉強をし、インプット/アウトプットを続けたのは久々のことでした。
受講してくださった皆さんに対しては、それなりに面白いものを提供できたんじゃないかという自負も一応はあります。
また、このような機会を与えてくださった京都造形芸術大学さんにも心から感謝です。
最後に成績評価といった仕事も残っていますが、今は肩の荷が下りたような気分でいます。
ゆっくり、お墓と関係ない本でも読みたいです(笑)


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