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お墓の基礎知識〜お墓の向き

2016/06/14



お墓の向きはどうすればいいの、という風なことを質問されることがたまにあります。
方角というものを大事に考えておられる方が多い、ということの表れだと思います。

が、結論から申しますと、お墓を建てる上でどちら向きがいいといった「決まり」は、基本的にはありません。

仏教には六向拝(ろくこうはい)という考え方があります。「六向」とは東西南北上下を指すのですが、そのいずれも尊崇されるべきであるとする考えでして、方角に尊卑や優劣、吉凶を付けて序列化するようなことがありません。
仏様の前では皆が等しい、という風な平等性を表明する思想だと説明されるようです。
ですので、仏教的な原則に立つ限り、お墓はどちら向きに建てるべきということは、特別に気になさる必要はないのです。

ただもちろん、日本におけるお墓は仏教思想にのみ由来するものではなく、あるいは儒教や風水を下敷きにし、あるいは日本人の伝統的・文化的な慣習を含むものであり、その意味で方角が意味を持ってくるというのも、理解されることです。
例えば北向きのお墓というのは、日本人の一般的な感覚として避けられることが多いようですし、逆に家を建てるときの向きのイメージが背景となっているのか、東向きや南向きはわりと好まれる傾向があるようです。

また、日本では阿弥陀信仰が強いせいか、阿弥陀浄土である西方極楽浄土に特別な価値が与えられているような印象を受けます。
これは日本にとって、仏教伝来のルートが西からであることとか、中央アジアやインド方面が中国で「西域」と呼ばれていた(玄奘三蔵が著した本も『大唐西域記』ですよね)こととも関係するように思いますが、そういった連関から、西向きのお墓がよいなどと言われることもあります。
しかしこれも、一概にお墓を西向きにするというものではなく、お墓自体は正面を東に向けておいた方が、お参りするときに参拝者が西を拝むことになるのでよい、とする説もあり、本当にいろいろな考え方があるのだなと思わされます。

さらに加えて言うと、西方だけに浄土があるわけではありません。
浄土についてはさまざまな仏典において、多様な種類が説かれています。
代表的なものとして、東方には薬師如来の東方浄瑠璃浄土がありますし、北方には釈迦浄土、南方には弥勒浄土があてがわれ、これに阿弥陀浄土を加えて四方四仏などと呼ばれたりします。
いずれにせよ、お墓が向いている方角によって救いが左右されるということはありえないと思われます。

結局のところお墓に関して最も大事なのは、お墓を建てるお施主様の思いであり、そのお墓に入られる仏様が生前どのような方であったのか、といったことであるのは間違いありません。
方角についての個人的なこだわりを持っておられるのであれば、作り手としてそのこだわりにはきちんとお応えしたいですし、そうでなくて漠然と気になさっているということであれば、再度繰り返しますが、特別に気に病むようなことはございません、というのが墓石屋としての意見です。


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