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お墓の彫刻文字のお話

2016/04/07



今日の奈良は朝から雨が降っております。

春の雨ですねえ。
ちょうど桜が盛りを迎えている頃ですので、花を散らす雨にならなければよいのですが。

さて、先日少し弊社の職人と喋っておりまして、話題に出たのが、「幸」という字はどう書くのが正しいか、ということでした。
「幸」という字の中でもとりわけ下のところ、「¥」のような形状の部分ですね。
中に二本の横棒がありますが、この上の棒と下の棒、どちらを長く書くのが正式なのだろう、というお話です。
皆さま、おわかりでしょうか。
今回私もあえて辞書やネット検索などせずにこの記事を書いております。

とりあえず手っ取り早い例としては、最初に赤丸を付けて掲載した「幸」という字の画像をご覧ください。
ペイントで作成したものですが、文字のフォントは「メイリオ」というものです。
こちらを見ると、上の棒の方が長くなっております。
パソコンに登録されているほどのものですので、ならばこれが正解かと申しますと、これがなかなかそういうわけにもいかないようです。

皆さまも試みに、ワードか何かを開いて「幸」という文字を打ち込み、さまざまにフォントを変えて遊んでみてください。
フォントの数自体もかなりあって今さらのように驚くのですが、それ以上に、「幸」という字の下の横棒二本の書き方が、それぞれのフォントでまるで一定していないことにお気付きになるはずです。
一応、全体的な傾向としては、「楷書体」や「行書体」といった筆書きを意識したフォントの場合、下の棒を長くしていることが多い気がしますが、だから正しいというものでもないのでしょう。

ごくごく個人的な記憶といたしましては、私自身が小学生の時に、下の棒を長くと教わった覚えがあります。
ところが冒頭の職人の話ですと、弊社の社長は自分の名前に「幸」の字が入っているのですが、上の棒を長くという意見にこだわっていた、とのことでした。
名前にその字を使っている人が間違わんやろ、というのが職人の意見なのですが、社長もなかなか思い込みの強い人間ですので。。

一つの極論として、文字なんて結局は記号なのだから、意味するところが伝わればそれでよい、という意見がありうるかとは思います。
ただ、われわれのようにお墓に携わる者が文字を扱うというと、どなたかの名前であるということが非常に多いわけですね。
そして名前というのは、単なる記号を超えて、やはりそれ固有の重みをもっており、それぞれのお名前の持ち主や周囲の方々にとっては、ある種のこだわりや価値の対象であったりするわけです。
そこで私ども石屋の立場としては、何が正解かという白黒に拘泥するのではなく、お施主様の思いをこういった面でも汲んでいこうということになります。
だからこそ原稿はその都度その都度、原寸大できちんと作って確認していただこうというわけですね。
実際、こういう文字のこういうところ……と結構細かいことをおっしゃるお施主様もたまにはおられますが、うちの職人は優秀ですのでかなりのことは対応できます。
石に刻む文字はずっと残りますので、本当に納得がいってからGOサインを出されるのがよいかと、僭越ながら思うところです。


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